【インタビュー】観月ありさの止まらぬ進化、“連ドラ主演”が途切れないのは「人との繋がり」

2021年12月27日(月)12時30分 シネマカフェ

「奪い愛、高校教師」(C)AbemaTV, Inc./テレビ朝日

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「奪い愛」シリーズが遂に帰ってきた! 鈴木おさむが脚本を担当する泥沼愛憎劇を豪華実力派俳優陣の怪演でたっぷり堪能できる人気シリーズの最新作「奪い愛、高校教師」(ABEMA・テレビ朝日)が12月27日(月)より4夜連続放送される。(12月20日(月)21時〜「ABEMA」第1話独占先行無料配信中)

今作の主演で看護師の星野露子役を演じる観月ありさに、本作への意気込みや撮影中の印象深いエピソードなどについて話を聞いた。

人気シリーズへの出演「“私っぽさ”がどこかに出れば」

——初めて台本を読まれたとき、どんな感想を持たれましたか?

私自身も前シリーズの「奪い愛、冬」の中毒性にやられて全話を1日で一気見してしまうくらい夢中になってしまって。だから今回も台本を楽しみに待っていたんですが、その期待を超える面白さでした。

——台本が想像を超える面白さだったということですが、鈴木おさむさんと初めてお仕事されてみていかがでしたか?

“よく考えるよな〜、どんなシチュエーションでこれを思い付かれたんだろう?”って思うような設定が沢山あって、鈴木おさむさんならではの独特な台詞まわしも面白くて。特に「〜だよ〜〜〜」って語尾を伸ばす台詞が多いので、お芝居しながら場面によって微調整しました。

——人気シリーズ出演ということで、前シリーズを意識された部分はありましたか?

この世界観に自分がどう溶け込むかを意識しましたね。躊躇するとおかしなことになると思ったので、真剣に振り切ってやり切ろうと思いました。ただ、“私っぽさ”がどこかに出ればいいなと思って、コミカルエッセンスも細かいところで取り入れるようにしました。前作からのシリアス調を崩さずに、ただ要所要所でコミカルさも取り入れて、露子という人間性にどこか親しみやすさも感じてもらえると良いなと思いました。

全4話で描くドラマの役作りとは

——今回の露子さんという人物像、キャラクターを観月さんはどんな風に捉えられましたか?

露子の裏設定をきっちり決めた方が、常軌を逸した最終形が見えやすいと監督とも話し合いました。堅物が故に“こうしなきゃいけない、ああしなきゃいけない”という自分自身の思い込みでがんじがらめになってしまって、きっと元夫にもそれが重くのしかかってしまったんだろうな、とか。そしてこれから娘のこともどんどん束縛してしまうんだろうなと。理想を思い描いて生きてきた露子だからこそ、大谷(亮平)君演じる三太が自分に振り向いてくれないことが引き金になって、どんどん愛情が嫉妬に変わっていくんだろうなと思いました。元々の露子が堅物で真面目だからこそ秘めた凶暴性がより際立って、彼女の人生が崩れていく感じが出れば良いなと思っています。

——そんな裏設定を踏まえて露子役を演じる上で苦労された点や、役作りで意識された点はありますか?

全4話なので振り切れるまでのスパンが短いんですよね。振り切れていく途中経過や助走期間をゆっくり丁寧に描ききれない分、普通のテンションからいきなりスイッチを入れるのが大変でした。“ホップ、ステップ”がなくていきなり“ジャンプ”というか(笑)

さらに、4話通しての撮影で1話を撮ったかと思ったら次に4話の撮影をしたりと順撮りではなかった分、各話のテンションのバランスを逆算しながらお芝居する必要があり、そこは難しかったかもしれないです。

——観月さん演じる露子と恋敵になる松本まりかさん演じる華子の掛け合いが見事でした。相乗効果で互いの怪演を引き出し合われていたように見えましたが、共演シーンでは松本さんと何か話し合われたりしたのでしょうか?

台本上、(松本)まりかちゃんと同じタイミングで同じ台詞を言って2人の声がハモるというシーンがあって、2人でどっちが高音パートを担当するか話し合ったりしました。“これ、何の打ち合わせ? 歌の打ち合わせ!?”とか言いながら(笑)

大谷君演じる三太と(岡田)奈々ちゃん演じる灯を間に挟んで、大体まりかちゃんと私がやり合うシーンになるので、まりかちゃん演じる華子役との対比、立ち位置や台詞のトーンを互いに調整しながら演りましたね。



“連ドラ主演”を続けられたのは「人と人との繋がりに恵まれた」

——「私たちはどうかしている」(日本テレビ系)の今日子さん役、映画『劇場版 ルパンの娘』の女泥棒役と、パンチの効いた役柄が続いているように思いますが、ご自身ではどんな風に捉えていらっしゃいますか?

昔はやりたくてもできなかった役で、30代もなんだかんだ正統派の役柄が多かったので、40代に入って今までとは違う役柄が演じられて面白いです。“狂気的”と一言で言ってもいろんなタイプのお芝居があることがわかってきたので、奥深いなぁと思いますし、作り甲斐があって楽しいです。

——観月さんは30年連続“連ドラ主演”を飾られているという記録をお持ちで、ずっと更新し続けていらっしゃいます。長く女優を、しかも主演女優を続けられている秘訣は何だと思いますか?

女優20周年まではそれが自分の生活のルーティーンで、毎年連ドラを演るのが当たり前だと思っていたんです。20周年を過ぎた頃から、周りの方々に「毎年連ドラを演っているのってすごくない?」と言われるようになって初めて「そうなんだ!」と思ったというか。

年齢とともに役柄が変わっていくのも飽きずに続けられる秘訣だと思いますし、都度スタッフも変わり現場も変わるので、人と人との繋がりに恵まれ、ただただ良い人や作品との出会いがあって続けられたと思っています。

——ちなみに、役柄が抜けないというようなことはないのでしょうか? どうやって作品ごとの切り替えやリセットをされているのでしょうか?

撮影中はすっごい集中して役柄に入り込んで演技しているんですけれど、終わった後にスコンと抜けるんですよね。幼い頃から作品を次々にやらせて頂くサイクルに慣れているからかもしれないです。クランクアップして3日後には次の作品の現場に入っているというような感じでした。だからなのかもしれないですが、あまり過去を振り返らないんでしょうね。スケジュール的にも“失敗した、上手くいかなかった”と立ち止まっている時間がなかったというのもあるかもしれませんが、目の前にあることだけを追っかけていたのでここまでやってこれたのかもしれません。

——最後に、本作をどんな方に観ていただきたいか、作品の見どころと一緒に教えて下さい。

幅広い方に楽しんで頂けると思います。怖いもの見たさや興味本位でも良いので、年齢層問わず沢山の方に見ていただきたいです。続きが気になって4話ともに引き込まれるんじゃないかなと思います。

私が常軌を逸した役を演じているというイメージを持っていない人もまだまだ多いと思うので、新しい一面を見て頂けると嬉しいです。

「奪い愛、高校教師」は年の瀬の12月27日(月)〜ABEMA・テレビ朝日にて4夜連続放送。また、12月20日(月)より先行配信中の第1話と、放送終了後の全話見逃しはABEMAにて独占配信される。

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