岡田准一は安倍首相と新春対談、嵐は香港弾圧のなか日中親善大使に…ジャニーズの安倍御用化が止まらない!

12月31日(火)23時30分 LITERA

ニッポン放送番組サイトより

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 年明け1月1日朝に、安倍首相とジャニーズ事務所所属のV6岡田准一の新春対談がラジオ放送される。題して『安倍晋三×岡田准一×村上茉愛 新春対談 2020かがやくニッポン』。


 番組は2015年から産経新聞とニッポン放送の共同企画として始まったもので、毎年、安倍首相が注目するゲストを招いて対談を行うというスタイル。2018年には櫻井よしこと、気象予報士・半井小絵、我那覇真子、産経新聞政治部・田北真樹子というネトウヨ安倍応援団が振袖に身を包んで出演して、話題になった(しかも、この模様は櫻井氏の「言論テレビ」でも放送された)。


 そんな安倍首相の個人の趣味が強く反映された番組に、2020年はジャニーズの人気俳優が出演したのだ。


 すでに収録は終わっており、一部の内容がネットニュースなどで紹介されているが、番組中、岡田が安倍首相お気に入りの百田尚樹原作映画『永遠のゼロ』と『海賊とよばれた男』に主演していることから「個性の強い主人公を見事に演じられた。すばらしかった」と絶賛。また、来年公開の映画『燃えよ剣』で岡田が新撰組の土方歳三を演じていることから、安倍首相の大好きな幕末や長州の話題で盛り上がったらしい。


 番組の詳しい内容については、必要があれば改めてお伝えしたいが、それよりも問題は、岡田准一がなぜこんなものに出演したか、だ。


 たしかに岡田准一は、前述したように安倍首相が大好きな映画『永遠のゼロ』と『海賊とよばれた男』に主演し、安倍首相から気に入られている。安倍首相と岡田は、森友学園問題が盛り上がっている最中の2017年2月24日夜にも、会食しているが、これも岡田が『海賊とよばれた男』に主演していたことから、その年の元旦に鑑賞した安倍首相と麻生太郎財務相が岡田を誘い、共演の鈴木亮平と共に西麻布の高級フランス料理店でもてなしたといわれる。
 
 しかし、だとしても、こんな安倍首相の元旦PR番組にジャニーズのトップ俳優が出るというのは前代未聞だ。


 この背景にはやはり、最近、顕著になったジャニーズ事務所と安倍政権の急接近があると考えるべきだろう。


 バーニングやナベプロとは違って、ジャニーズ事務所はこれまで、政府や政治家との付き合いに積極的ではなかった。それが、1〜2年前からやたら、ジャニーズ事務所のタレントが安倍首相と面会したり、政権がらみの行事に参加するようになり、安倍首相の側もそのことをPRするようになっているのだ。


 たとえば1年前の2018年12月28日にはTOKIOが4人で官邸を訪れ、自民党が発行する月刊女性誌「りぶる」で安倍首相と対談。このときは、例の首相公邸の階段で、センターの安倍首相をTOKIOメンバーの4人が囲む“TOKIO気取り”の写真が安倍首相のSNSアカウントに投稿された。


 TOKIOは今年2019年5月10日夜にも、安倍首相に招かれ、東京・元代々木町のピザ店「エンボカ東京」で会食している。この席には昭恵夫人も同席しており、やはり安倍首相のSNSアカウントに安倍夫妻とTOKIOの会食写真が投稿された。


 今年の6月27日には、関ジャニ∞の村上信五が安倍首相をインタビューしている。ラジオ番組の企画ということになっていたが、これは官邸からのオファーで実現したもの。G20の開幕を翌28日に控え、安倍首相は各国首脳と会談を重ねている多忙のなか、わざわざ村上のインタビューをセッティングしたのである。そして、安倍首相は自身のTwitterとInstagramに関ジャニの村上信五とともに満面の笑みで写った2ショット写真をアップ。こんな投稿をおこなった。


〈関ジャニ∞の村上さんが、ラジオ番組の企画で、G20大阪サミットの取材にお越しになりました。村上さんの益々のご活躍をお祈りしています。〉


●嵐が「天皇即位国民祭典」奉祝曲を歌った裏にも安倍首相の意向が


 安倍首相や政府サイドがここまでジャニーズと急接近して、政権PRに取り込もうとしているのは、たんにアイドルにのっかった人気取りというだけではない。いま、多くのジャニーズタレントがワイドショーやニュース番組などでMCやコメンテーターを務めている。つまり、政治の動きや政界の不祥事なども扱う、れっきとした報道関係者でもある。


 安倍政権は吉本興業に対しても取り込みを図っているが、ジャニーズは吉本以上に価値がある。芸能界の“ジャニーズタブー”に守られているジャニーズタレントたちは、癒着も失言も偏向も一切批判されることがない。また、熱狂的なファンを持ちながらソフトなイメージをもつジャニーズのタレントは、脂ぎった吉本オヤジ芸人たちなんかとは比べ物にならないくらい、幅広い層への影響力がある。安倍首相はジャニーズが自分に都合のいい世論形成のための最も強力な装置になるということがわかっているのである。


 こうした安倍政権のジャニーズ取り込みの極め付きが嵐の国家的行事への起用だ。周知のように、嵐は11月9日の「天皇陛下御即位をお祝いする国民祭典」に出演し、奉祝曲「Ray of Water」の第三楽章を歌い上げた。この行事は政府主催ではないが、日本会議が中心になった「天皇陛下御即位奉祝委員会」で、安倍首相が嵐の起用を強く主張したというのが定説になっている。


 実際、安倍首相は「桜を見る会」問題で揺れるなか、東京ドームで行われた嵐のコンサートを鑑賞し、メンバー5人と面会。その模様を首相官邸公式Isntagramや自身のツイッターにアップし、こう書いていた。


〈天皇陛下御即位をお祝いする国民祭典で、素晴らしい歌を披露してくださった、嵐のメンバーの皆さんに、本日は、直接、感謝の気持ちを伝えることができました。〉


 これには、さっそく「嵐は天皇陛下をお祝いしたのに完全に勘違いしている」「自分が天皇になったつもりか」というツッコミが殺到した。だが、安倍首相はまるで嵐の広報役にでもなったかのように、〈アジア4都市に続いて、来春には北京でのコンサートが予定されるなど、今や、嵐の皆さんの活躍の舞台は、日本にとどまらず、世界へと広がっています。〉とツイート。


 さらに首相官邸Instagramでは〈#天皇陛下即位 #国民祭典への御礼 #奉祝曲 #aRayofWater #JourneytoHarmony #嵐 #ARASHI #5×20 #櫻井翔 さん #二宮和也 さん #松本潤 さん #相葉雅紀 さん #大野智 さん #ありがとう #翔くん #ニノ #MJ #相葉ちゃん #リーダー #巻き起こせ嵐forDREAM #2020〉とタグの乱れ打ちまでしていた。


●安倍自ら習近平主席に報告した嵐の親善大使就任! 香港弾圧のなかの訪日に反対意見を抑え込む意図


 嵐の国家的行事参加はこれだけじゃない。12月21日の新国立競技場のこけら落としイベントにも出演。さらに、2020年5月には、新国立競技場完成後、初の単独アーティスト公演を行う“記念すべきアーティスト”にもなっている。


 そして、今月25日には、安倍首相が訪問中の中国で、嵐が日中親善大使を務めることが発表された。


 安倍首相が、習近平国家主席や李克強首相との会談のなかで、直々に伝えたのだという。外務省は「来年2020年を『日中文化・スポーツ交流推進年』として、日中間の交流を推進するため」などと聞こえのいいことを言っているが、現在の中国政府は、周知のとおり、香港における民主化デモ弾圧、ウイグル族への人権弾圧などで、民主主義諸国から大きな批判を浴びている。


 そんななか、民間交流でない官製で日中親善大使などという役職を作って嵐を起用したというのは、明らかに2020年春の習近平国家主席の国賓訪日をにらんでのものだろう。習主席訪日への批判をそらす世論誘導のために嵐を使ったのだ。


 一方、ジャニーズ・嵐の側も、来春、北京でコンサートを開くことが決まっている。中国のマーケットを開拓するためのビッグチャンスと考え、この誘いに乗ったのだろう。


 しかし、嵐のファンは香港にもたくさんいる。香港民主化運動のアイコン的存在でもあるアグネス・チョウさんも嵐ファンだという。そして、香港に対する弾圧はどんどん強まっており、中国政府が香港に武力介入する恐れさえ指摘されているのだ。そんななか、こんなリスクのある政治的役割を引き受けたというのは、ジャニーズと嵐が安倍政権の意向ならなんでも聞く、御用芸能プロ、御用タレントになってしまったという証明ではないか。


 そう考えると、冒頭で紹介した岡田准一の安倍首相との対談など、まだ序の口なのかもしれない。このままいけば、ジャニーズタレント主演の“愛国映画”や、ジャニーズアイドルが歌う“愛国ソング”が出る未来も、そう遠くないかもしれない。


(時田章広)


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