釜山少女像めぐる日本政府の対抗措置、割れる韓国主要紙の論調、次期大統領選の構図、色濃く投影

1月14日(土)3時2分 Record China

ソウルの日本大使館前と釜山の総領事館前に設置された少女像の撤去を求め、日本政府が打ち出した対抗措置をめぐり、韓国主要紙の論調が大きく分かれた。そこには次期大統領選の構図が投影している。資料写真。

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2017年1月13日、ソウルの日本大使館前の従軍慰安婦を象徴する少女像が残る中、釜山の総領事館前に新たに設置された少女像。二つの少女像の撤去を求め、日本政府が打ち出した駐韓大使の一時帰国などの対抗措置をめぐり、韓国主要紙の論調が大きく分かれた。そこには次期大統領選の構図が色濃く投影している。

韓国最大の発行部数を誇る保守系の朝鮮日報は「大荒れ韓国外交、『親日か反日か』を問う前に代案を示せ」との社説を掲載。最大野党の「共に民主党」と前代表で次期大統領選の支持率トップを争う文在寅氏批判を軸に、韓国を取り巻く状況を論じた。

日韓関係については「大韓民国と日本は同じ自由民主主義の価値を共有し、経済分野では深い関係を結んでいるが、歴史問題で今なお根深い対立が続く非常に複雑な関係でもある」と前置き。「複雑な関係を『親日か反日か』といった単細胞的な観点からしか考えられないとなれば、冷静かつ常に用意周到に立ち回る日本人と渡り合うことなど到底できない」と言及した。

その上で「共に民主党」が15年末の日韓合意破棄を求めていることに触れ、「本当に可能か疑問であるのはもちろん、実行に移せば、国際社会において韓国が置かれるであろう立場や状況についてどう考えているのか、まずは説明すべきだ。もしそうなれば、まず日本よりも米国が『韓国がまたゴールポストを移した』と批判してくるだろう」と訴えた。

文氏に関しては、国内に「親日派」が存在するとの考え方を持っている、と指摘。「これは30〜40年前の運動圏(左翼系の学生運動グループ)学生たちと同じレベルの認識であり、このレベルの考え方で今の複雑かつ多面的なグローバル時代にどうやってこの国を導こうとするのか全く理解できない」として、大統領としての資質に疑問を投げ掛けた。

やはり保守系の中央日報は「釜山慰安婦少女像めぐる韓日葛藤、国益中心に解こう」との社説で、「日本政府はもう少し慎重に対応するのが望ましかった」としながらも、「われわれが忘れてはならないのは過去の清算も重要だが、外交関係で究極的な最高ラインは別にあるという点だ。それは国益だ。そのためには韓日関係も未来志向的に導くのが望ましい」と強調。さらに「大統領選挙の候補など政治家は今回の葛藤をあおってはならず、民族感情を大統領選挙戦略として悪用してもならない」と述べ、野党側をけん制した。

これに対し、左派系のハンギョレ新聞は「市民の『少女像』に報復した日本の居直り」との社説で日本を非難。「少女像の設置が日本の責任回避と歴史無視に対する韓国市民の抗議であることを日本政府が分からないはずはないだろう。根本問題には目をつむり、少女像を撤去しろと言って超強硬報復行為をするのは、ざんげと正義を求める声を力で押さえ付けようとすることに他ならない」と主張した。

その一方で、「日本に強硬措置の糸口を与えてしまった韓国政府の無責任かつ外交力欠落も指摘せざるをえない」と論難。「日本のこうした強硬措置は、韓国で早期大統領選挙の可能性が高まるにつれ、次の政権で合意の再協議の動きが起きることに備えてあらかじめクギを刺そうとする計算に基づいているとみられる」としている。(編集/日向)

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