<コラム>日本で外国人が働くということ、インバウンドの世界は限りなくブラック!

1月14日(日)15時0分 Record China

前回のコラムで、我々の業界で起きている現実について触れたが、肝心の罰則について書くのを忘れたので補足します。資料写真。

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前回のコラムで、我々の業界で起きている現実について触れたが、肝心の罰則について書くのを忘れたので補足します。

通訳案内士法違反=罰金50万円
不法就労罪=3年以下の懲役又は300万円以下の罰金
不法就労助長罪=3年以下の懲役又は300万円以下の罰金
不法残留罪=3年以下の懲役又は300万円以下の罰金
道路運送法違反=3年以下の懲役又は300万円以下の罰金

不法就労に該当する外国人は入国管理局の摘発が間に合わないペースで増えています。そこらへんのコンビニやレストランで働く外国人留学生も例外ではありません。資格外活動の範囲で働くにしても、人手が足りない現場のニーズと、もっと稼ぎたい留学生の間の暗黙の了解で成立しています。工場のアルバイト先等では人目に付かないのを良いことに留学生だけでなく、研修先から脱走した元研修生がたくさん働いています。

雇う方も法的なことを知らず、日本人より安く雇える労働力として機能しているのだろうと思います。日本人労働者と違って社会保険負担しなくて良いですからね。こうした職場は不法残留を助長していることになります。脱走した元研修生や、学校を退学した元留学生等は不法残留罪に当たります。彼等は在留資格の更新ができませんから、自分から入国管理局へ出頭して帰国するか、入国管理局から摘発されるまで働くケースが多いです。

こうした連中に偽物の在留カードを斡旋(あっせん)する人たちもいます。精巧にできていますから、普通の日本人が見たってその真偽までは分かりません。彼らが病院に行くのに正規の在留資格を持っている外国人の保険証が使われたりしています。我々の血税が彼らに使われている現実。白タクをしている人たちは、道路運送法違反に当たります。在留資格は関係ありません。

現在、観光庁が通訳案内士のあり方検討会と称して、第2回東京オリンピックに向けて通訳案内士がどうあるべきか、今年の4月から無資格者にも門戸を広げるつもりのようですが、日本で外国人が働くという視点がすっぽり抜けています。猫も杓子もOKって、それは無いぞ。国がこぞって外国人の不法就労を助長するのですかと言いたい。

通訳案内士試験はなくなった訳ではありません。全国には仕事をしていないだけで通訳案内士の資格を持っている方が沢山います。通訳案内士法を改正するなら、出入国管理及び難民認定法を改正せねば整合性が取れません。国土交通省のお役人は出入国管理及び難民認定法について全く知識が無いのだと思うけど、通訳案内士のあり方検討会でこうした意見は誰も出していない模様。まあ、インバウンドバブルは第2回東京オリンピック、パラリンピック終了後に弾けるだろうと思いますが、その後のホテル業界などはどうなってしまうのでしょうね。頭の良いお役人の皆様は、自分の任期期間だけ穏便に過ぎれば良いと思っているんだろうなあ。

どうも日本人って長期的に考えるビジネスが苦手だと感じます。爆買いに気を良くして売り場面積拡張してしまった家電量販店しかり、ブランドの旗艦店しかり。たった1年で見事に失敗しましたからね。爆買いの流行語大賞で有名になったラオックスの店員が、不法就労で一斉に摘発された事件もありましたね。嗚呼、インバウンドの世界は限りなくブラック!

■筆者プロフィール:YinYin
1964年生まれ。千葉県出身。北京留学後、日本の大手商社の中国駐在員として活躍。千葉県警初の国際捜査官(北京語・巡査部長採用)の経歴を持つ。さらに、中国語通訳案内士の資格を有し、司法通訳(警察・地検・地裁・入国管理局)、医療通訳など、マルチに活躍している。

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