自分のアパートを他人に貸し、空港で8年間暮らす女性(シンガポール)

1月14日(土)21時11分 Techinsight

8年間、空港で生活している50代女性(出典:http://www.straitstimes.com)

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2004年に公開されたトム・ハンクス主演の映画『ターミナル』をご覧になったことがあるだろうか。思わぬ事態から空港で生活する羽目になった人というのは、映画だけの話ではないようだ。シンガポールのチャンギ国際空港には、少なくとも10人の“空港暮らし”が存在するという。

4日、シンガポールのメディア『Lianhe Wanbao』が伝えたところによると、チャンギ国際空港で8年間も暮らしている女性がいるという。

その50代女性(名前は本人の意思で明かされていない)は、タンピネス地区に3部屋あるアパートを所有している。しかし、そのアパートを他人に貸しており自分は空港暮らしをしているのだ。

女性の話によると、2008年の世界金融危機のあおりを受けて苦境に陥り、現金を手にするために自分がそれまで住んでいたアパートを他人に貸し、毎月1,000ドル(約11万円)の収入を得るようになったという。女性にとって、それ以外に選択の余地がなかったそうだ。

アパートを賃貸に出したために住むところがなくなった女性は、短期間だけという思いで空港に身を寄せた。しかし空港で暮らしていくうちに、意外と便利なことに気付いた。

女性は空港内にあるフードコートで食事し、空港内のスーパーで買い物をする。またシャワー室もあり、エアコン設備も万全、さらにWi-Fiも自由に使えるとあって空港内での生活はいつの間にか8年にも及んでしまった。

「私は8年前、手ぶらでここに来たんです。8年前と比べて空港も便利なお店ができて快適になりました」と話す女性のそばにあるのは、衣類や洗面用具などを入れたビニール袋がいくつもぶら下げられた空港のショッピングカートだ。

「いずれはアパートを売って、2部屋の小さなアパートを見つけることができれば」と願う女性だが、家賃を支払わずに便利な暮らしができる空港から去る決心をするのは、果たしていつのことか。

チャンギ国際空港グループによると、こうした人たちを見かけた場合は空港から出て行ってもらうように指示しているという。空港は社会・家族開発省(the Ministry of Social and Family Development)と連携しており、社会福祉サービスを提供するファミリー・サービス・センター(Family Service Centre)と共に空港で暮らす人たちに最善となるべき手助けをしているそうだ。

しかし空港にはまるで“同棲”しているかのようなカップルや、同居人と仲違いしたことから、夜はエアコンの効いた空港内で寝泊まりして昼間はアパートに帰るという60代の男性もいる。

複雑な事情を抱え帰る家のない人たちにとって、空港内は屋根のある快適な場所に違いない。しかしながらこうした人たちに空港職員が頭を抱えているという現状は、どの空港でも見過すことができない問題と言えよう。

出典:http://www.straitstimes.com
(TechinsightJapan編集部 エリス鈴子)

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