日本のGDP世界4位転落をどう見るか、3つのポイント―華字メディア

2024年2月26日(月)16時0分 Record China

日本の華字メディア、中文導報はこのほど「日本の国内総生産(GDP)が世界4位に転落したことをどう見るか」について三つのポイントを挙げて論じる文章を掲載した。

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日本の華字メディア、中文導報はこのほど「日本の国内総生産(GDP)が世界4位に転落したことをどう見るか」について三つのポイントを挙げて論じる文章を掲載した。



文章はまず、日本のGDPが減り続け順位を落としているのは「ドル建てシステム」のからくりによるものだと紹介。日本のドル建てGDPがピークに達した1995年と2012年はいずれも1ドル=80円という円高レートだった一方で、その後は長期間にわたって円安が続いており、22年1月の1ドル=115円から今年1月には150円と、わずか2年で円が24%下落したと指摘し、大規模な円安によって日本の経済規模が縮小しているように見えるのだと伝えた。



そして、円ベースで見ると日本のGDPは着実に伸びており、昨年のGDPが591兆4820億円に達し、24年にGDP600兆円到達という「アベノミクス」が掲げた目標の達成も現実的だと紹介。日銀が金融緩和政策から徐々に脱却すれば今年の円相場は妥当なレンジに戻る可能性が高く、そうなればドル建ての日本のGDPも回復することになるとした。



次に、GDPの順位変動を日本人はあまり気にしていないと指摘。その背景には好調な経済指標があり、昨年の日本の実質GDPは前年比1.9%増、名目GDPは5.7%増と高成長を記録したほか、国際経常黒字も前年比92.5%増の20兆6295億円となったと紹介した。また、訪日観光客数は2506万人で、新型コロナ前の19年の8割に回復し、観光収支は過去最高の3兆4037億円の黒字となり、日本の株式市場も連日急騰し、過去最高値を更新するほどの勢いであると伝えた。



さらに、GDPは4位に転落したものの、世界は日本経済の見通しが明るいと見ていることを紹介。岸田文雄内閣は今後3年間を「変革期」と位置づけ、連続賃上げの実現と設備投資の拡大に注力する姿勢を示しているほか、半導体分野でも復活の兆しを見せており、製造装置・部品・材料の分野で高いシェアを維持しているとした。



文章は一方で「少子高齢化が進む中で労働生産性を向上させることは容易ではない」とも指摘。日本が再び成長を加速させるためには、同一労働同一賃金を完全に実現すること、シニア労働者の潜在能力を引き出す必要があること、より多くの外国人労働者を呼び込むことが、外国投資を呼び込むことと同様に重要だと論じている。(翻訳・編集/川尻)

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