金与正氏らが訪韓終え北朝鮮に帰国

2018年2月12日(月)14時57分 デイリーNKジャパン


金正恩朝鮮労働党委員長の妹・金与正(キム・ヨジョン)党第1副部長ら北朝鮮の高位級代表団が11日夜、平昌冬季五輪に合わせた訪韓を終え、平壌に到着した。朝鮮中央通信が伝えた。


空港では、金永南(キム・ヨンナム)最高人民会議常任委員長を団長とする一行を、金英哲(キム・ヨンチョル)、楊亨燮(ヤン・ヒョンソプ)、李洙墉(リ・スヨン)、李容浩(リ・ヨンホ)、朴永植(パク・ヨンシク)、崔富一(チェ・ブイル)の各氏が出迎えた。


一方、同通信は同代表団がこの日、韓国の文在寅大統領夫妻と共にソウルで行われた北朝鮮芸術団の公演を鑑賞したことを報道。「公演の舞台で、わが芸能人が南朝鮮の歌を歌う時には観衆が歌に合わせて手を振り、共に歌いながらアンコールも求めた」「公演は、観客の絶賛を博した」などとして、その成果を誇示した。


朝鮮労働党機関紙・労働新聞は12日付で、これらの動きを、複数の写真とともに大きく伝えた。


朝鮮中央通信の報道全文は次のとおり。



朝鮮高位級代表団が平壌到着


【平壌2月12日発朝鮮中央通信】第23回冬季オリンピックの開幕式に参加した朝鮮最高人民会議常任委員会の金永南委員長を団長とする朝鮮高位級代表団が11日、平壌に到着した。


高位級代表団を乗せた政府飛行隊専用機「チャンメ2」号機は21時55分頃、仁川国際空港を離陸して22時40分頃、平壌国際空港に着陸した。


金永南委員長は、儀仗隊第1副隊長の迎接報告を受けた後、朝鮮人民軍軍種儀仗隊を査閲した。


朝鮮労働党中央委員会の金與正第1副部長と国家体育指導委員会の崔輝委員長、祖国平和統一委員会の李善権委員長、随行員が共に来た。


党と政府の幹部である金英哲、楊亨燮、李洙墉、李容浩の各氏と武力機関の責任幹部である朴永植、崔富一の両氏が代表団を出迎えた。−−−


朝鮮高位級代表団が南朝鮮大統領と共にわが芸術団の祝賀公演を鑑賞


【平壌2月12日発朝鮮中央通信】朝鮮最高人民会議常任委員会の金永南委員長を団長とする朝鮮高位級代表団が、南朝鮮の文在寅大統領夫妻と共に11日、ソウルでわが芸術団の祝賀公演を鑑賞した。


朝鮮労働党中央委員会の金與正第1副部長をはじめわが高位級代表団と芸術団の主要メンバーが、趙明均統一部長官、ト・ジョンファン文化体育観光部長官、朴元淳ソウル市長など南側の人士、各階層の人々、ソウル駐在外交代表と公演を共に観た。


文化省のクォン・ヒョッポン局長と三池淵管弦楽団の玄松月団長が率いるわが芸術団は、第23回冬季オリンピックの開幕を控えて8日、南朝鮮の江陵で祝賀公演の幕を上げたのに続いて、ソウルでまたもや公演の舞台を広げた。


序曲「ようこそ」のメロディーが鳴り響く中、紹介者が同胞愛のこもった北の人民のあいさつを伝えると、観覧席では熱烈な拍手と歓声が上がった。


わが芸能人は、女声重唱「鳩よ 高く飛べ」、軽音楽「わが国がいちばんだ」、弦楽合奏と女声独唱「明星」など、多彩なレパートリーを舞台に上げた。


世界の名曲を新しくて特色あるものに形象化した管弦楽メドレー「親しい旋律」で出演者は、立派な演奏技量を披露した。


公演の舞台で、わが芸能人が南朝鮮の歌を歌う時には観衆が歌に合わせて手を振り、共に歌いながらアンコールも求めた。


公演の雰囲気が高まる中、三池淵管弦楽団の玄松月団長が舞台に上がって南側訪問に対する所感を述べて「白頭と漢拏はわが祖国」の歌を直接歌いながら、観衆の鑑賞熱気を一段と高調させた。


北と南の芸能人が共に歌う「われらの願いは統一」「また会いましょう」の合唱で公演は幕を下ろした。


公演が終わった後、金永南、金與正の両氏は文在寅大統領夫妻と共に出演者と観客にあいさつを送った。


南朝鮮の統一部長官、文化体育観光部長官、ソウル市長が舞台に上がってわが芸能人に花束を与えて公演の成果を祝った。


公演は、観客の絶賛を博した。


一方同日、わが高位級代表団は南朝鮮の李洛淵国務総理が催した昼食会に招待された。


昼食会には、高位級代表団全員と趙明均統一部長官、ト・ジョンファン文化体育観光部長官など、南側の関係者が同席した。


また、高位級代表団は公演に先だって青瓦台の任鍾晳秘書室長が催した歓送夕食会にも招待された。


昼食会と夕食会は、終始和気あいあいとした雰囲気の中で行われた。−−−

デイリーNKジャパン

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