「天宮1号」中国の軌道上実験モジュール、地球落下に待ったなし

3月14日(水)4時0分 Techinsight

「天宮1号」数週間以内に地球落下か(画像は『Sky & Telescope 2018年3月7日付 「Last Chance to See Doomed Chinese Space Station」(CMSE / China Space Engineering Office)』のスクリーンショット)

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昨年秋に伝えられた、中国が2011年9月に打ち上げた軌道上実験モジュール「天宮1号」が制御不能となっているとのニュース。数か月以内には地球に落下するであろうという内容であった。そのXデーが非常に近くなっていることを宇宙天文学のサイトや中国のメディアが続々と伝えている。

「天宮1号(Tiangong 1)」は全長10.4メートル、重さ約8.5トン。中国が目指す有人宇宙ステーションの建設に際し、宇宙船とのドッキング実験を行うためのモジュールで、2012年の宇宙船「神舟9号」を含む3回のドッキングを果たし、宇宙飛行士の移動にも成功していた。その後の4年間は計算された軌道を維持していたが、2016年後半になると制御不能に陥り、2017年10月〜2018年4月に地球に落下する可能性があることが公表された。

具体的な落下地点については、かなり地球に接近して落下の数時間前にならないと確実な予測は立てられないものだが、ハーバード・スミソニアン天体物理学センターの天体物理学者ジョナサン・マクダウェル氏は「それでもあまり心配するには及ばない。甚大な被害を出す都市部への落下の可能性はほとんどないうえ、大気圏への突入時に機体の大部分は燃え尽きるであろう」との見解を述べている。ただしその時の天気、大気の状態がかなり影響するため、100kgほどある部品が地表に落下する可能性は無きにしも非ずだそうだ。

その天宮1号について、ここ数日で様々な情報がアップデートされている。現在の天宮1号について監視を続けている欧州宇宙機関(European Space Agency)は、大きく軌道を外れて地球に吸い込まれていくXデーを3月29日〜4月9日に絞り、落下の危険があるのは北緯43度から南緯43度の間と発表。警戒しなければならない国、都市は多いようだ。

なお『Sky & Telescope』によれば、中国国家航天局(China National Space Administration)が天宮1号について制御不能であると公表したのは2016年秋のこと。同年6月にアマチュア天文家の指摘を受けたことで、科学者もその事実をしぶしぶ認めざるを得なくなったようだと伝えている。

画像は『Sky & Telescope 2018年3月7日付 「Last Chance to See Doomed Chinese Space Station」(CMSE / China Space Engineering Office)』のスクリーンショット

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