こんなエコノミーは嫌だ! 合理的すぎる座席で、機内はまるで満員電車?

4月17日(火)18時15分 ニューズウィーク日本版

<前後の席の間隔はわずか58センチ! 座る人を選ぶほどのコンパクトなシートは、もはや「座席」とは言えない...>

空の旅は苦行になるかもしれない——。

4月10〜12日に、ドイツのハンブルクで開催された航空関連製品の見本市「Aircraft Interiors EXPO」に出展された、ある企業の製品が注目を集めている。

想像してみてほしい。飛行機に乗ったことがある人なら、エコノミークラスだとしても、平均的な体格の人であれば耐えられるくらいのシートピッチ(座席前後の間隔)になっていることは分かるだろう。シートピッチよりむしろ、座席の位置やどんな人が隣に座るかで、快適さはうんと変わってくる。

しかし今回の見本市に現れたのは、一般的なエコノミークラスに設置されている座席の概念を打ち消してしまうほどのインパクトを持つ座席。隣の人も窓側も通路側も関係ない。座席自体がサプライズなのだ。

It's baaaaaack! The AvioInteriors Skyrider saddle seat is returning to #AIX18 after its controversial reception. Will the fact that 28" is normal on low-cost carriers mean that a 23" squat for a (very) short flight seems more #PaxEx palatable? #avgeek pic.twitter.com/zLylr91NiT— John Walton (@thatjohn) 2018年4月10日



この座席「Skyrider 2.0」を手掛けたのはイタリアの「Avio interiors」。ハイテク関連のニュースサイトCNETは、「サドル・シート」と呼んでいて、乗客は半分立ったような中腰の姿勢で掛けることになる。今回の製品に先駆けて2010年に、初期モデルを発表していた。

シートピッチはわずか23インチ(約58センチ)。狭いと評判の米スピリット航空が運用するエアバスA320 (320) V1でさえ、28インチ(約71センチ)ある。一般的な国際線エコノミークラスの29〜32インチ(約74〜81センチ)と比べれば、どれだけコンパクトかは想像に難くない。


Aviation News TV-YouTube



「電車と一緒」 立ち乗り飛行機も出現する?

しかし、座れるだけまだマシかもしれない。コロンビアの首都ボゴタを拠点とするLCC(格安航空会社)ビバコロンビアは、将来的に立ち席の導入を検討している。同社の創業者ウィリアム・ショーCEOは昨年、米紙マイアミ・ヘラルドに対し「できるだけ多くの乗客を乗せることに非常に関心を持っている」とし、「立ち席が可能かどうか調査している」と明かした。

マイアミ・ヘラルドはこれに苦言を呈した。「乗客をにぎゅうぎゅう詰めにするなんて到底無謀な話」とこき下ろした。

今回の見本市でお披露目された「Skyrider 2.0」が実際に導入されるかどうかは分からない。メーカー側は当然のことながら、より手頃な価格で空の旅を提供できるようになると、自信ありげに語っている。確かに、運賃競争が激化する航空業界の流れを鑑みれば、「Skyrider 2.0」の出現は合理的かもしれない。それでも、満員の通勤電車のようなぎゅうぎゅうの飛行機に乗りたいと思う人は多くはないだろう。


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ニューズウィーク日本版ウェブ編集部

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