中国の輸出規制強化、世界の重要鉱物の供給に影響―仏メディア

2025年4月21日(月)17時30分 Record China

25日、RFIは中国が重要金属の輸出規制を強化したことで世界のサプライチェーンに影響が出ていると報じた。

2025年4月25日、仏国際放送局RFI(ラジオ・フランス・アンテルナショナル)の中国語版サイトは、中国が重要金属の輸出規制を強化したことで世界のサプライチェーンに影響が出ていると報じた。



記事は、中国が世界最大の生産量を誇り、クリーンエネルギーや半導体製造、国防産業で重要な役割を果たしているアンチモン、ゲルマニウム、ガリウムの重要金属3種類について、中国政府が23年から順次輸出規制のリストに追加し、24年12月に米国向けの輸出を全面的に禁止したと紹介。一連の措置により、中国は鉱産物の採掘と精製において築き上げた支配力を一層強化できるようになったとした。



その上で、輸出制限措置の実施以降、輸出量は引き続き減少しており、特に欧州のバイヤーがサプライチェーンからほぼ排除されたと指摘。中国税関当局が20日に発表した最新データによると、24年1〜3月の中国のアンチモン製品輸出は前年同期比57%減、ゲルマニウム製品は同39%減となり、ガリウムの輸出についても輸出制限実施前の水準を大きく下回ったと伝えた。



また、中国政府が今月、これらの3種類のほかに7種類のレアアース元素を新たに輸出規制リストに加えたことを明らかにし、今後どの程度輸出が許可されるのかや輸出許可の承認速度について注目が集まっていると紹介。輸出業者の間では、承認に数カ月を要し、特に米国向けではさらに長い時間待たされる可能性があるとの見方が出ているとした。



記事は、中国の輸出減少によって海外のバイヤーが代替供給源を探すために動き始め、世界的な価格上昇を引き起こしたと紹介。中国国内の価格も安定的に上昇しており、18日現在の中国のアンチモン現物価格は1トン当たり23万元(約460万円)と過去最高値を更新し、今年に入ってからすでに約70%値上がりしたと伝えた。(編集・翻訳/川尻)

Record China

「中国」をもっと詳しく

「中国」のニュース

「中国」のニュース

トピックス

x
BIGLOBE
トップへ