高速道路で女子大生3人即死~シャオミ製EVが中国スマートカー業界へ与えた大打撃
2025年4月23日(水)9時0分 ダイヤモンドオンライン
高速道路で女子大生3人即死~シャオミ製EVが中国スマートカー業界へ与えた大打撃
高機能&低価格でスマホや家電が人気のシャオミ。昨年からスマートカー「SU7」の販売を開始した Photo:Xiaomi
中国の家電メーカー「シャオミ」が誇る最新EV「SU7」で事故が起き、女子大生3人が命を落とした。高速道路を走行中、警告から衝突までわずか2秒。ドアが開かず、3人が中に閉じ込められたまま、クルマは炎を上げて燃え上がった……。この事故は、中国で大きな注目を集めている。EVが飛ぶように売れて、自動運転技術への期待も高い中国。「AI化、スマート化、無人化」を掲げる国家戦略の象徴として台頭してきたスマートカー業界は、これからどうなる?(フリーランスライター ふるまいよしこ)
トランプ関税騒ぎを受け、中国は輸出向け製品を国内市場に投入
トランプ米国大統領による「対等関税」の主張に始まった前代未聞の関税騒ぎは、現場担当者には申し訳ないが、追いかけて一喜一憂するにはあまりにもバカバカしい「言いたい放題」の様相を呈している。当初は「奉陪到底!」(徹底的にお付き合いしよう!)と勇ましい構えを見せた中国政府ですら、今や「もう知らんわ!」という姿勢に転じている。
中国政府はその一方で、輸出向け製品を国内市場に向けて投入すべく、アリババやJDドットコムなどの大手Eコマース企業への協力を要請している。すでに11日には、JDドットコムが今後1年間で2000億元(約4兆円)分の輸出向け製品を購入・販売すると宣言し、他の同業企業も同様の動きを見せ始めた。
しかし、いくら14億人の巨大市場とはいえ、世界向けに輸出される予定だった製品をすべて吸収するのは現実的に不可能だろう。実際、中国政府はこの関税騒ぎの直前に、パンデミック以降続く消費不振への振興策「消費促進専門アクションプラン」(以下、「アクションプラン」)を発表したばかりである。