「民族排外主義と反人倫的な差別」北朝鮮、朝鮮学校めぐり日本政府を非難
2025年4月24日(木)13時51分 デイリーNKジャパン
北朝鮮の朝鮮法律家委員会のスポークスマンが23日、阪神教育闘争77周年に際して談話「在日朝鮮人の神聖な民主的民族教育権利は誰も侵害することはできない」を発表した。朝鮮中央通信が伝えた。
阪神教育闘争とは、日本政府がGHQの指令を受けて発令した「朝鮮人学校閉鎖令」に抗議した在日朝鮮人や日本人による運動。1948年4月14日から4月26日にかけて大阪府と兵庫県で抗議運動が繰り広げられ、このなかで当時16歳だった金太一(キム・テイル)さんが頭部に銃弾を受けて亡くなった。
談話は、「日帝が敗北してからいつの間にか80年になるが、在日朝鮮人の民族教育を抹殺しようとする日本当局の甚だしい民族排外主義と反人倫的な差別政策においてはいささかの変化もない」と主張した。
つづけて、「育ちゆく新世代に母国語を教えようとする初歩的な権利さえ奪おうとするのは、この世のどの国の歴史にも見られない特大型の人権侵害である」と非難した。
さらに、「日本政府は、朝鮮に対する日帝植民地支配の直接的被害者とその子女である在日朝鮮人に当然、教育権、生活権など民族的権利を保障すべき道義的責任と共に法律的義務を負っている」と主張した。
そのうえで、「朝鮮法律家委員会は、日本当局が総聯(在日本朝鮮人総聯合会)と在日朝鮮人の民主的民族権利を侵害するあらゆる不法無法の制度的・行政的差別措置を遅滞なく撤回し、法律的・道義的義務を果たすことを強く求める」と強調した。