第1四半期の社会融資総量の増分は15兆元超、成長分野向け融資が増加―中国

2025年4月25日(金)16時30分 Record China

中国の第1四半期の社会融資総量の増分は15兆元を超えた。写真は義烏市。

中国の第1四半期(1-3月)の社会融資総量の増分は15兆元(約300兆円)を超え、新規融資額は9兆7800億元(約195兆6000億円)に達し、3月末時点での人民元建て融資残高は前年同期比7.4%増となった。第1四半期の主要な金融データが発表され、複数の指標が歴史的高水準にあり、金融が実体経済を安定的に支え続けていることが示されるとともに、実体経済の需要回復が続いていることが明らかとなった。



経済・金融データを見ると、企業の有効融資需要の回復が融資増加の重要な要因となっている。新規融資9兆7800億元のうち、企業・事業機関向け融資が大部分を占め、8兆6600億元増加。内訳は、短期融資が3兆5100億元増、中長期融資が5兆5800億元増だった。



第1四半期は政策効果が持続的に現れたため、生産と供給が速いペースで増加。3月には製造業とサービス業の景気が共に回復し、製造業PMIは50.5%と、2カ月連続で景気判断の分岐点を上回った。また、重要プロジェクトの建設も加速しており、100億元(約2000億円)規模以上の大型プロジェクトが増加した。これらのプラス要素が融資市場に反映され、有効な融資需要の回復につながった。特に3月には人民元建て融資が3兆6400億元(約72兆8000億円)増え、前年同月比で5470億元(約10兆9400億円)多くなった。銀行の統計では、西部地域の重点プロジェクトの着工が明らかに加速し、融資需要もそれに応じて高まっており、年初以来の同地域への融資額は累計で前年同期比67%増となった。



また、第1四半期の個人向け融資は1兆400億元(約20兆8000億円)増加。このうち不動産関連の中長期住宅ローンは8832億元(約17兆6640億円)増と、個人住宅ローンの伸びが目立った。



市場機関のデータによると、3月には多くの都市で新築・中古住宅の取引が活発化し、30の重点都市で中古住宅の成約面積が前年同期比で20%以上増加。これにより個人住宅ローンの貸出も増えた。大手商業銀行の東部地域支店のデータでは、3月の個人住宅ローンの貸出額は前年同期比でほぼ倍増しており、以前は多かった繰上げ返済の動きも住宅ローン金利の引き下げに伴い、大きく弱まった。



このほか、消費ローンの増加も全体の融資増の要因となっている。最近、各地域・当局は強力な消費てこ入れ措置を打ち出し、政策効果がはっきりと現れ、消費者は質の高い消費への意欲を強めている。特に買い替え支援策などに支えられる形で、電動自転車、スマートフォン、タブレット、スマートウォッチなど、新たに消費促進政策対象に加わった製品の売り上げが大幅に伸び、消費の回復を力強く促進した。金融機関はそれぞれの強みを発揮し、消費てこ入れに積極的に助力。銀行はビジネスの持続可能性を確保した上で、消費ローンの貸出を強化し、金融商品の拡充や手軽なサービスの提供などを通じて、住民の消費融資需要によりよく応えており、消費という「メインエンジン」をさらに強化した。



融資総量の増加と同時に、「質」の面でも向上が見られる。3月末時点で、インクルーシブなスモール・マイクロローンの融資残高は前年同期比で12.2%増加し、テック系中小企業向け融資は20%超の伸びを示し、製造業向け中長期融資は9.3%増加するなど、国民経済の重点分野や弱点分野に流れ込む融資資金が増え、経済の質の高い発展を力強く支えている。(提供/人民網日本語版・編集/NA)

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