「戦闘力の低い」テコンドーが武術大国・中国で大人気の理由—中国メディア

5月8日(水)21時20分 Record China

中国メディア・観察者網は8日、韓国発祥で同国の国技でもあるテコンドーについて「戦闘力の低い武術だが、中国で大きな人気を博している」と主張し、その理由について考察する文章を掲載した。写真はテコンドーを習う中国の子ども。

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中国メディア・観察者網は8日、韓国発祥で同国の国技でもあるテコンドーについて「戦闘力の低い武術だが、中国で大きな人気を博している」と主張し、その理由について考察する文章を掲載した。

2日、江蘇省のショッピングモール内でチラシ配りをめぐってテコンドー道場と中国武術道場の関係者が乱闘になり、テコンドー道場側が打ちのめされる事件が起こった。のちに警察は「テコンドーの練習着を着た人々は選手ではなく撮影のためのモデルだった」と説明したが、乱闘の様子を映した動画はネットで広まり、ネットユーザーの間では「テコンドーって弱いのか」などと話題になった。

これを受けて、文章の筆者は「確かに中国でテコンドーは戦闘力の低い格闘技として認識されている」と指摘。テコンドーが「弱い」理由としてそのルールを挙げ、「テコンドーでは相手をノックアウトするボクシングとは異なり、高速でテンポよく正確な攻撃を繰り出すことが求められるため、一度で相手に大きなダメージを与えることができない」とした。

また、テコンドーは上半身への蹴りを主体とした格闘技であり、「拳で頭部を殴ってはいけない」というルールがあることも紹介。「脚を振り上げて攻撃する姿は格好が良いが、実際の乱闘になると、手を使えないという点、脚が再び着地するまでに時間がかかるという点で不利だ」と指摘した。

一方で、「テコンドー教室は中国の格闘技教室界においては圧倒的に人気で、ボクシングや中国武術・散打の教室がないような小さな都市にでもテコンドー教室は必ず存在する」と紹介。「護身にも攻撃にもそれほど適さない」テコンドーが中国でこれほど人気な理由について説明した。

1つ目の理由として挙げられたのは「テコンドー教室の設立はハードルが低いこと」。筆者は、「中国ではテコンドーコーチの資格証明書は通販でも買えてしまい、金稼ぎのために技術もないのに教室を開く人も多い。また、昇級もコーチのさじ加減で決めることができる。生徒に達成感を与えるために簡単に昇級させるため、黒帯保持者の数も多い」とした。

2つ目の理由は「プロの格闘家を目指す人が少ないこと」。筆者は「格闘技を習う人の大部分は趣味として学んでおり、きつい練習や顔にけがを負うのが嫌な彼らにとって、作法や戦う姿勢が美しく、打撃を受けてもそれほど痛くないテコンドーはそうした需要を満たしている」と説明した。

そして3つ目の理由として「児童教育のニーズがあること」とした。「親は自分の子どもがひ弱であるのは嫌だし、かといって『人間凶器』のように強くなってもほしくない。『戦闘力が高くない』という特徴は、マーケットにとっては欠点ではなく利点なのだ」とした。

最後に筆者は、「現在の格闘技市場において戦闘力に対する要求は実はそれほど高くない。ひとたび他人に手を上げれば賠償や投獄が待っている法治社会で必要とされているのは、むしろ『強すぎないこと』だ」と指摘。「歴史のある格闘技教室でも『健康増進』をうたうところが増えており、戦闘力が付くなどと宣伝すれば、誰も学びに来なくなることすらある。現代社会では『強いこと』ではなく『生き残ること』が最も大切なのだ」と締めくくった。(翻訳・編集/岩谷)

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