トルコ政府と対立40年超、クルド労働者党が解散と武装闘争終結を決定…「歴史的使命を終えた」
2025年5月13日(火)8時2分 読売新聞
「クルド労働者党」の戦闘員ら(2013年5月)=AP
【カイロ=西田道成】トルコからの分離・独立を掲げて武装闘争を続けてきた少数派クルド人の武装組織「クルド労働者党」(PKK)は12日の声明で、組織の解散と武装闘争の終結を決定したと発表した。PKKに近いメディアが同日伝えた。40年超に及ぶトルコ政府との対立に終止符が打たれることになった。
PKKは5〜7日に開いた大会の閉会声明で「PKKは歴史的使命を終えた」と宣言。これに先立ち、収監中のPKK指導者アブドラ・オジャラン受刑者が2月、武装解除と解散を求める声明を発表し、PKKは停戦を宣言していた。
トルコのハカン・フィダン外相は12日の記者会見で、解散決定を「地域の平和と安定のために非常に重要だ」と評価しつつ、「具体的な措置が講じられる必要がある」として、今後の動向を注視する考えを示した。
PKKは1978年にオジャラン氏が設立。84年に武装闘争を開始し、一連の戦闘の死者は4万人以上とされる。トルコや欧米諸国はPKKをテロ組織に指定している。