スバルで再びデータ不正発覚、内憂外患に苦しむ—中国メディア

6月12日(火)9時30分 Record China

スバルは5日に開いた記者会見で、自動車の燃費と排気ガスのデータの改ざんという不正があったことを認め、新たな不正が見つかったことも明らかにした。資料写真。

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日本の自動車メーカー・スバルは、半年ほど前に内部管理を強化すると約束したその舌の根も乾かないうちに、再び不正問題が発覚した。スバルは5日に開いた記者会見で、自動車の燃費と排気ガスのデータの改ざんという不正があったことを認め、新たな不正が見つかったことも明らかにした。「日本のBMW」の異名を持つスバルは、スポーツセダン「インプレッサWRX STI」の圧倒的な品質と高い性能でクルマ好きの関心を集めたが、その後はまるで坂道を下るように低迷していった。車のデザインがますます平凡になることは審美眼や刷新をめぐるボトルネックに過ぎないが、半年以内に相次いで2件の不正が発覚したことは、スバルの品質を守る砦に欠陥があったということでより深刻だ。国際環境も絶えず変化しており、スバルの進む道はますます狭くなると予想される。北京商報が伝えた。

■データ不正

データ不正の影響を被る車両についての最新の発表によると、これまでの903台が1551台に増えて、ほぼ倍増した。スバルの関係者は、「車両の燃費データと関連のパラメータのテストで、スバルは車両の速度およびテスト環境の湿度の基準を守らなかった」と明かす。

問題が起きれば、誰かが責任を取らなければならない。経営責任を明確にするため、吉永泰之社長がこのほど辞任した。吉永氏は会長と最高経営責任者(CEO)に就任することを辞退し、問題の責任を取るとしている。吉永氏は代表権のない会長に就任する予定で、ルール違反の問題に専門的に対処するという。中村知美次期社長は、「新しい人事は今月22日に発効する」と話す。

スバルは昨年にも車両出荷前の燃費・排ガスのサンプル調査で、長年にわたりデータ改ざんという不正行為が行われていたことがわかった。スバルが今年4月に日本の国土交通省に提出した調査報告書によると、「このたびの調査の結果、車両903台についてデータの改ざんが行われていた」としているが、5月中旬に同省が改めて行った調査では、903台を上回る1551台で不正が見つかった。

スバルはどうやら前途多難の時期に突入したとみられる。半年前の品質問題によりスバルは世論の嵐の中に立たされ、あちこちから「品質を30年もだましてきた」といった怨嗟の声が上がった。日本メディアの報道では、「当時のスバルは規定に反して無資格の社員に出荷前の新車の最終検査を行わせ、これにより再検査が必要と判断した25万台のリコール(回収・無償修理)を行い、対象車はスバルの全ブランド車に及んだ」という。

■解決が待たれる内憂

品質が今回の不正問題の背後で人々の怒りを買ったキーワードだ。スバルはこれまでにもたびたびリコールを行い、2017年には2008〜2011年モデルの「レガシィ」、「フォレスター」、「インプレッサ」などの車種のリコールに踏み切っている。「エンジンのウォーターポンプがあってベアリング部の取付隙間が小さくなり、ベアリングが破損し、ポンプも正常に動かなくなるといった可能性がある。続けて使用すれば、エンジンを止めた後で再び動かすことができなくなり、非常に大きな安全上の問題を抱えている」のがリコールの理由だった。

スバルのここ数年の動きを振り返ると、スバルは自ら墓穴を掘ってきたケースが少なくないことが見て取れる。スバルの核心である水平対向エンジン技術をみると、この技術によって車両全体の高さを低くし、長さを短くすることが可能になり、車両の重量が軽くなり、走行がより安定した。そこでフォルクスワーゲン(VW)やシトロエンなど多くのメーカーがこの技術を応用した。

2つのことを両立させるのは難しい。水平対向エンジンはスバルに栄光をもたらしたと同時に、致命的な欠陥ももたらした。1つはシリンダーが横向きに置かれているため、重要がかかるとガソリンが底部に流れ込んで、シリンダーの円滑な動きが妨げられ、ガソリンの円滑さにも問題が生じる可能性があるということ。もう1つはピストンが水平に置かれているため、重力のはたらきとの相乗効果で、水平往復運動時の最上部と最下部のシリンダーが摩擦を受け、ガソリンを消耗する可能性が極めて高いということだ。さらに重要なこととして、こうしたエンジンはガソリンに関する要求が非常に高く、低燃費で知られる日系車に比べ、スバルが自身の優位性をあきらめなくてはならないのが確実だということがある。

こうした問題点がスバルを困らせてはいるが、このような低迷した状況は中国で先に出現した。中国は飛躍を遂げて現在は世界最大の自動車市場だ。スバルが最もよく指摘されるのは「品質の問題」だけでなく、「人を見て態度を変えるやり方」だ。たとえば北米市場では走行距離1万5000メートルでメンテナンスをするよう呼びかけて、日本では1万メートルに1回でもいいとし、さらに中国では5000メートルに1回としている。

17年の中国市場での中翼スバルの純利益は176万元(約2992万円)にとどまり、車1台あたりの利益は81〜95元(約1370〜1600円)にしかならなかった。重要な米国市場でも、スバルはそこそこの業績も上げられずにいる。米国市場での販売量はかつてスバルの売り上げ全体の6割を占めていた。だが過去3四半期をみると、スバルの米国市場での売り上げは15万9000台で前年同期比7.3%減少し、営業利益も13.2%減少した。

■外患の解決は難しい

スバルは中国市場で一定の外的要因による挫折を味わった。傘下の車種は引き続き輸入方式によって中国で販売しているため、コストパフォーマンスの点で現地製造を達成したライバルたちよりも弱いという現実に直面しなければならない。需要が旺盛な米国でさえ、スバルはより多くの工場を建設する計画はない。実際、スバルが日本以外で建設した工場は1カ所しかなく、米国のスバル・オブ・インディアナ・オートモーティブの工場だけだ。

別の不確定要素にも巻き込まれている。米国のトランプ大統領のいつ変わるかわからない外交政策だ。これまでスバルは米国に工場を増設するかどうかを訪ねられると、「米国政府の政策を懸念している。新工場を1カ所建設するより、既存の設備を拡大したい」と答えていた。工場を建設したとして、十分な数の従業員が集まるかどうかという問題もある。

予想は当たり、トランプ大統領は先月、「米通商拡大法」232条に基づく調査を再び発動すると発表し、このたびの関税をめぐる大なたは自動車産業に向かって振るわれることになった。日本の自動車メーカーにしてみればまさに晴天の霹靂だ。日本が米国に輸出する自動車は日本の自動車輸出全体の40%を占め、金額は4兆6000億元(約78兆2000億円)に上り、輸出全体に占める割合は30%に迫る。巣がひっくり返ったのに割れていない卵があるだろうか。スバルは今回、最も力を入れる市場に根を下ろせるだろうか。

より深刻なことは、スバルが自動車市場でマイナーブランドから脱却できていないことだ。現在の大手自動車メーカーは新エネルギー車をめぐるパイの争奪戦を繰り広げている。14〜16年には、世界の新エネ乗用車の販売量が年複合成長率で48.3%に達し、今後3年間も40%以上の高い成長率を維持するとみられる。成熟した自動車市場をもつ欧州・米国では、すでにテスラモーターズという有名な技術メーカーがあり、VW、ゼネラルモーターズ、フォードなど実力の高いメーカーが追随し、将来の自動車の争奪戦市場では、スバルは決して安穏としてはいられない。(提供/人民網日本語版・編集/KS)

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