米中経済貿易摩擦が米自動車企業を直撃、日独に利益—中国メディア

7月26日(木)9時50分 Record China

米中経済貿易摩擦が米自動車企業を直撃し、日本やドイツにとってチャンスとなっている。資料写真。

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米国の電気自動車(EV)大手テスラモーターズ、上海市臨港地区開発建設管理委員会、臨港集団はこのほど、EVプロジェクトの投資合意に調印した。合意に基づき、テスラは臨港地区に単独出資による研究開発、生産、販売など諸機能を一体化した大規模工場「ギガファクトリー」を建設し、年間50万台のEVを生産する計画で、実現すれば上海の歴史始まって以来最大の外資による製造業プロジェクトになる。世論では、上海は今回の協力の最大の受益者になるとされているが、実際にはテスラこそ真の最大の受益者だといえる。経済日報が伝えた。

米国の高級EVメーカーの代表といえるテスラは、その誕生から大勢のファンを獲得してきた。創業者で最高経営責任者(CEO)のイーロン・マスク氏が行くところでは、常にテスラ旋風を巻き起こしてきた。だが高い人気とは裏腹に、企業としてのテスラは長らく赤字の泥沼でもがいていた。

テスラの中国進出のニュースが、人々のテスラに対する悲観的な見方を瞬く間に変化させた。テスラの昨年の世界販売量は10万3000台で、うち中国が1万4900台と15%を占め、中国はテスラにとって最大の海外市場になった。中国は世界最大の自動車生産販売市場であり、特に新エネルギーは毎年倍増しており、テスラの中国国産化が実現すれば、販売量が飛躍的に増加することが期待される。今、テスラの中国へのニーズと中国のテスラへのニーズを比較すると、テスラの方が「命綱」として中国市場をより必要としている。よって今回の協力の最大の受益者がテスラだとする見方は、決して唐突なものではない。

実際、中国から利益を得ている米国自動車メーカーはテスラ1社にとどまらない。クライスラーと北汽集団との初の合弁会社の北京ジープから、今回のステラの中国進出に至るまで、米メーカーは中国市場で莫大な利益を得てきた。合弁会社6社の中国側親会社が提供したデータをみると、米メーカーの平均売上高利益率は8.6%で、業界全体の7.1%を大幅に上回る。ゼネラル・モーターズ(GM)の場合、17年の世界売上高は9472億元(約15兆1500億円)、損失は109億8000万元(約1756億8000万円)だった。中国の合弁会社(上汽GM、上汽GM五菱)の売上高は3674億元(約5兆円8800億円)、利益は279億9000万元(約4478億円)で、GMへの配当利益は133億3000万元(約2132億8000万円)だった。

国際金融危機の影響により、GMは09年に破産法を申請し、傘下のブランドの多くを手放したり売却したりした。だがGMは破産法の手続きを驚異的なスピードで進め、申請からわずか39日後に資産を売りに出し、「新生GM」が発足して、米政府が最大の株主になり、米財務省が60.8%の株式を保有した。上汽集団も上汽GMの株式の1%を取得し、保有率は小さいものの、これによってGMは資金繰りの問題を解決しただけでなく、引き続き中国市場を開拓する絶好のチャンスをものにした。

中国自動車史上の消費能力は巨大で、GMの中国販売量は破産や再編の影響を受けなかったばかりか、反対に上昇を続けた。データをみると、13年のGMの世界販売量は971万5000台で、中国市場が316万台と大きく寄与し、米国を抜いただけでなく、GMにとって最大の単一市場になった。さらに中国が打ち出した各種優遇政策のメリットを十分に享受したことで、中国はGMにとって世界で最も「稼げる」市場になり、ここ数年は利益への寄与度が毎年50%を超えている。

自動車はグローバル化のレベルが高い産業で、製品は技術力の高いところで設計し、製造コストの低いところで生産し、市場の大きなところで販売する必要がある。よって自動車産業の発展は経済のグローバル化、一体化に大きく依存するといえる。米中経済貿易摩擦では、米国が最大の損失を被り、ドイツと日本の自動車メーカーが利益を得ている。中国汽車(自動車)工業協会が発表した統計データでは、今年6月の乗用車販売量は前年同期比2.3%増加して187万4200台に達した。このうち米国社は同22.9%減少と大幅に減少した一方、日本車は同3.5%増加、ドイツ車は同4.9%増加だった。日本メディアもこうした変化に注目するようになり、日本経済新聞の12日付報道によると、米中貿易摩擦の影響により、中国の消費者に米国製品の買い控えムードが広がっている。GMやフォードなどの米国社の販売も2割ほど落ち込んだという。同協会の董揚(ドン・ヤン)常務副会長の「米中自動車協力は米国にとって圧倒的に有利だ。中国市場で発展できなければ、米国のビッグ3とされるGMもフォードもクライスラーも二流企業に転落するからだ」との言葉は決して大げさではない。(提供/人民網日本語版・編集/KS)

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