パリ五輪、男子初の金メダルに沸くフィリピン、柔道とスケボーでは「日本勢」が表彰台独占

2024年8月10日(土)20時0分 Record China

フィリピンのカルロス・ユーロ選手がパリ五輪男子体操種目別のゆかと跳馬で同国男子初の金メダルに輝いた。柔道女子とスケボーでは「日本勢」が表彰台を独占する場面もあった。写真はユーロ選手(中央)。

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パリ五輪男子体操種目別のゆかと跳馬でフィリピンのカルロス・ユーロ選手が同国男子初の金メダルに輝き、国中が喜びに沸き返っている。ユーロ選手は日本人コーチに見いだされて来日し、体操を学んだ。柔道女子57キロ級とスケートボード女子パークでは「日本勢」が表彰台を独占した。



フィリピンの金メダリスト第一号は3年前の東京五輪女子重量挙げ55キロ級のヒディリン・ディアス選手。偉業に対しては、政府からの規定の報償金1000万ペソ(約2500万円)と複数の実業家からの賞金に加え、企業から別荘地の土地とコンドミニアム、大型車、生涯分のガソリンや航空券などが続々と寄せられた。ドゥテルテ大統領(当時)もポケットマネー300万ペソを贈呈。所属する空軍では昇進と昇給が決まった。



男子初のユーロ選手は首都マニラ生まれ。きっかけは13歳の時、日本との交流事業で現地に派遣された釘宮宗大コーチとの出会いだった。覚悟を決めて日本に行き、帝京高校や帝京大の医療技術学部で学びながら技を磨き、強豪の朝日生命でも練習。昨年まではパリ五輪の個人総合など三つの金メダルを獲得した岡慎之助選手らが所属する体操クラブの徳洲会で切磋琢磨(せっさたくま)した。



ゆかの演技後は涙を見せて崩れ落ち、跳馬の勝利後は「信じられない」といった表情。「跳馬はメダルを取れると思っていなかった。ボーナスのような感じ」と夢見心地だった。取材には「釘宮さんに日本の体操を教えてもらったし、本当にありがたい」と滑らかな日本語で感謝の言葉を口にした。



現地メディアは活躍を連日、大きく報道。ユーロ選手はプロボクシングで世界6階級制覇を果たした英雄、マニー・パッキャオ氏をしのぐ人気がある。



政府や企業が現金や別荘などをユーロ選手にプレゼントすることを相次いで表明。マルコス比大統領は「歴史的快挙を目にした」と称賛し、スポーツ選手育成を目指した法律に沿って1000万ペソが供与される。不動産大手はマニラ南東に開発中の豪華コンドミニアム1棟を贈るという。



一方、柔道女子57キロ級ではカナダの出口クリスタ選手(長野県塩尻市出身)が金、在日コリアンで早稲田大生の許海実(ホ・ミミ)選手が銀、日本の舟久保遥香選手が銅となり、表彰台に並んだ。



同じ光景はスケートボード女子パークでも。14歳のアリサ・トルー選手(オーストラリア)が金、日本の15歳の開心那選手が銀、16歳のスカイ・ブラウン選手(英国)が銅だった。トルー、ブラウン両選手は母親が日本人だ。(編集/日向)


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