殺害された金正男はいま「あの世」で何を思う 〜その3〜

8月16日(水)17時33分 まいじつ


画像:中国北京・ケンピンスキーホテル(C)Shutterstock



その2からの続き)


金正男の正体は、“金正日から直接指示を受ける北朝鮮の対外武器販売責任者”であり、スカッドミサイルやSA-16ミサイルなどの武器を売却し、その代金を海外の利子が高い銀行に預金したあと、株式や不動産投資で資金を増やす任務の担当者というのが正体だった。


「正男はかつて投資したイギリス系投資銀行が倒産したことで相当な損失を出したこともあります。カナダで担当コンサルタントを雇用し、オーストリアやスイス、イギリス、マカオ、香港、シンガポール、日本などに秘密資金を置いており、これら口座を『司令部資金』または『護衛総局の管理資金』と呼んでいました。正男は偽造旅券所持事件から2年後の2003年11月に平壌に戻り、中将級として護衛司令部保衛局副局長にも就任していますが、司令部には一回も顔を出したことがありません」(脱北者)


しかも、北朝鮮軍当局が、アメリカ偵察衛星の盗聴や写真撮影などを防ぐため、各級部隊の通信施設を地下ケーブル化した際には、正男のコンピューター知識が大いに役立ったという。


「このため日本にも頻繁に入国し、2000〜2001年には東京の秋葉原などを複数回訪れ、コンピューター部品を大量購入し、シンガポールを通じて北朝鮮に搬入しています」(北朝鮮ウオッチャー)


それだけに身なりは派手で、2001年5月に成田空港で拘束された際には、ロレックスの金の腕時計と金の指輪、同行の女性もルイ・ヴィトンの最新型バッグに金のブレスレットとまさに“ぜいたく品”まみれだった。


「北朝鮮の高官や幹部たちが、ぜいたく品の輸入に制裁を受けているにもかかわらず、外国製品を愛用している実態が明るみに出た格好でした」(同・ウオッチャー)


中国の北京に構えた拠点に関しては、北朝鮮国内外で物議を醸していた。


「北京のケンピンスキー・ホテルや崑崙ホテルがお気に入りだったのですが、ケンピンスキーは、同市の東三環路沿い、駐中韓国大使館の真向かいにあります。崑崙ホテルも韓国大使館の西側の東三環路の向かい側にあり、南北関係を考えれば堂々としたものでした。北京の北朝鮮関係者らは『息子様はあまり物おじしない性格なので、ひとりであちこちへ行くことが多い』と嘆く一方で、駐中韓国大使館の関係者らは『正男氏はすでに正日総書記の後継者ではなく、事実上警護の必要もない状態なのでは』と話していたのが印象的でした」(国際ジャーナリスト)


こうした自由奔放さがアダとなり、最期を遂げたわけだ。


(了)



【画像】


(C)LU JINRONG / Shutterstock

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