中国人の貯金への情熱は失せたか?お金を何に使っている?—中国メディア

8月16日(金)7時0分 Record China

子供にどのようにお金を貯めるかを教えることが、多くの中国人にとって重要な家庭教育だ。しかし、統計によると、中国人の貯金への情熱は今、少しずつ失せてきたようだ。資料写真。

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子供にどのようにお金を貯めるかを教えることが、多くの中国人にとって重要な家庭教育だ。しかし、統計によると、中国人の貯金への情熱は今、少しずつ失せてきたようだ。中国経済網が伝えた。

中国人民銀行(中央銀行)がこのほど発表した「2019年消費者金融素養調査簡略報告」によると、消費や貯蓄に対する姿勢について調査したところ、大半の回答者(79.03%)が、「今日手元にあるお金は今日全部使い、明日のことは明日考える」という見方に、「あまり賛成できない」、または、「全く賛成できない」と答えたものの、2017 年と比べると、消費者の「延期消費」という考え方はやや少なくなり、「あまり賛成できない」、または「全く賛成できない」の割合は0.37ポイント低下した。

「延期消費」とは、一部のお金を貯めておき、将来ゆっくりとそれを使うという考えだ。「延期消費」という考え方が少なくなっているということは、中国人があまり貯金しなくなっているということなのだろうか?

▼貯金好きではなくなった?

中国人が「貯金好きか」を論じる前に、まず、誰と比較するかをはっきりさせておく必要がある。世界の他の国と比べると、中国の貯蓄率は依然として飛びぬけている。

国際通貨基金(IMF)の統計によると、2017年、中国の貯蓄率は47%だったのに対して、世界平均は26.5%しかなかった。

米元財務長官のローレンス・ヘンリー氏は今年3月に開催された中国発展ハイレベルフォーラム学術サミットで、「中国は過多となっている財産の蓄積や貯蓄の問題に注目するべき」と注意を促した。

これまでの中国人と比べると、貯蓄しなければという思いは確かに弱くなっている。

昨年末、中国人民銀行の周小川元総裁は「中国の貯蓄率はピーク時にほぼ50%に達した。しかし、今は既に数ポイント下がった。下落ペースが速いかもしれない」との見方を示した。

2000年から08年の間に、中国の貯蓄率は35.6%から51.8%まで急上昇し、ピークに達した。給料の半分を貯金に回していたという計算になる。11年になると、ようやく貯蓄率は50%を下回るようになった。

商務部(省)流通産業促進センター現代サービス業処の処長で研究員の陳麗芬氏は、「近年、延期消費の割合は少し低下している。より多くの人は持っているお金をすぐに使ってしまう傾向にある」とし、その理由として以下の4つの要素を挙げた。

1つ目は、若い消費者層の消費観念と消費スタイルが、中・高年の消費者層とは異なる点だ。また、消費者金融の発展により、消費者には「過剰消費」のルートが増えている。2つ目は、社会保障の機能が継続的に強化されており、中国の住民の老後や病気に備えるために貯金する思いが弱くなっている点だ。3つ目は、住民の1人あたり可処分所得と最低賃金基準が向上し、減税・費用削減政策が効果を発揮して、社会全体の消費能力が向上している点だ。4つ目は、消費環境が継続的に最適化され、住民の消費のポテンシャルが掘り起こされている点だ。

簡単に言えば、懐が温まれば、気分もよくなり、人々の財布も緩む。

統計によると、今年上半期、中国社会消費財の小売総額は19兆5000億元(1元は約15.1円)に達して、前年同期比で8.4%増、成長率は第1四半期(1−3月)に比べて0.1ポイント加速した。うち、6月の社会消費財の小売総額は前年同期比9.8%増で、成長率はここ15カ月で最高で、市場の予測を大きく上回った。

最近、中国の中央政府や地方は、消費を刺激するシグナルを続々と発している。例えば、北京や上海、天津、成都などは、夜間消費に舵を切り、ナイトタイムエコノミーを消費の新たな成長源にする計画だ。

陳氏は、「貯蓄が牽引する投資の成長と比べると、消費が牽引する投資の成長のほうが直接的。貯蓄に対する姿勢の変化は、中国の内需型経済体系が現在構築されつつあることを示している」と指摘する。

▼金融の包容性

経済全体の発展は、消費者に安定と安心感をもたらし、消費の加速を牽引している。ただ、貯金していないからと言って、全部使ってなくなってしまっているわけでもない。中国人は今、毎月の給料をその月にすべて使い果たす「月光族」や「貯金族」に継ぐ、3つ目の道を見つけている。

中国黄金集団の首席経済学者万[吉吉]氏は、「消費とは別の面として、中国の社会金融サービスは包容性が非常に強い。金融サービスが豊富になり、金融製品も増え、人々の投資・融資のルートも多くなっている」とし、「貯金を好まない人が増えている。これは機会費用が原因の可能性がある。お金を貯めて使わないなら、インフレに直面する可能性がある。一方で、機会費用も存在する。お金を使って何かをし、小規模の投資、資産運用をすれば、貯金したままより收益が大きくなる」と指摘する。

近年、新技術が発展し、インターネットインフラの推進が進む中、金融インフラは長期にわたって発展しており、より多くの人が金融サービスの恩恵を受けることができるようになっている。(提供/人民網日本語版・編集KN)

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