<サッカー>永久追放の選手が“無実”を主張「金は受け取ったがチームを裏切ってはいない」―中国

2024年9月15日(日)20時0分 Record China

13日、澎湃新聞は、中国のサッカー界から永久追放処分を受けた元選手が「金は受け取ったがチームを裏切ってはいない」と述べ、苦境に立たされたゆえの止むを得ない行為だったことを訴えたと報じた。

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2024年9月13日、中国メディアの澎湃新聞は、中国のサッカー界から永久追放処分を受けた元選手が「金は受け取ったがチームを裏切ってはいない」と述べ、苦境に立たされたゆえの止むを得ない行為だったことを訴えたと報じた。



中国国家体育総局と公安部が10日にサッカー中国リーグにおける八百長や違法賭博など不正に関する取り締まりの成果を発表し、選手43人を永久追放、17人を5年間追放する処分を発表した。



記事は、今回の処分で永久追放となった元陝西長安競技隊の丁捷(ディン・ジエ)が12日に声明を発表したことを紹介。声明の中で丁が「2021年12月の試合で2−1で勝利した後に7万元(約140万円)を受け取った」としつつ、「試合では全力で勝利を目指し、チームを売るようなことはしなかったし、サポーターに対し申し開きできないようなことはしていない」と主張したことを伝えた。



また「自分は法律違反を犯した、自発的に処罰を受けるとともに、司法機関に全額返金し罰金も支払った。ただ、今回サッカー協会が出した処分の結果は過去の事案に比べてあまりにも厳しすぎ、受け入れられるものではない」と訴えたことを紹介している。



記事によると、丁はさらに「6歳でサッカーを初めてから30年余り、サッカーにすべての青春を注いできたが、給料の未払いが約1100万元(約2億2000万円)生じていた。それでもサッカーが好きでがんばってきた。そして陝西長安がチーム史上最高成績を残す力になれた。22年のリーグ戦終了後、チームの経営状況が厳しくなり、未払い給料を放棄する確認書にサインした。チームの存続を願っていたが、チームは結局解散してしまった」と自身が置かれていた厳しい境遇を明かした上で「毎月ちゃんと給料がもらえたなら、こんな危険を冒すような人はいないだろう。給料をもらえずに低レベルなリーグへと追いやられた自分みたいな選手は(八百長を)やらざるを得ない状況だった。同じ状況が続くならこの問題は再び発生するだろう。問題が本当に解決できたなら、私としてもとても嬉しいことだ」と述べている。



丁の訴えに対して、中国のネットユーザーは「お金を受け取った時点で汚い」「来世でがんばって」「不正をしておきながらここまで厚顔無恥なやつがいるなんて」「2000万元の給料未払いに対し、たった7万元の誘惑になびくとは」といった冷ややかな反応を見せる一方で、「出稼ぎ労働者は政府が支援するのに、サッカー選手はどうだ。彼らだってアルバイトみたいなものじゃないか」「サッカー協会とクラブを訴えるべきだ」「選手が問題を暴露しても、協会は解決しようとしない。選手の基本的な給料さえままならない状況なのに、協会は何をしているのか。無能なのか」など苦境に立たされる選手たちに同情するコメントも多く見られた。(編集・翻訳/川尻)

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