全人代が解放軍高級幹部2人の議席はく奪を宣言、軍幹部は2年半で12人
2024年9月15日(日)19時0分 Record China
中国の全国人民代表大会(全人代)常務委員会は13日付で、李尚福前国防相とトウ志平(「トウ」は「登」におおざと)解放軍陸軍元副司令官を代表職から罷免する内容を含む公告を発表した。全人代の「代表」は「議員」に相当する職位だ。
全人代は、中国の省クラス行政区から選出された代表と、中国人民解放軍・中国人民武装警察部隊により選出された代表により構成される。全人代常務委員会の公告は李尚福前国防相について、中央軍事委員会弁公庁が7月11日に開催した軍人代表大会で、重大な規律違反と法律違反の疑いがあるとして、全人代代表の解任を決定したと説明した。トウ志平元副司令官については、重大な規律違反の疑いがあり、陸軍は6月6日に軍人代表大会を開いて全人代代表の解任を決定したとした。全人代常務委員会は、いずれも関連法の定めに基づき全人代代表資格を取り消したと説明した。
香港メディアの香港01はトウ元副司令官について中国大陸部のこれまでの報道を総合したとして、1980年代にはベトナムとの戦闘に参加して「二等功」という勲章を授与された経歴があるなどと紹介した。
全人代常務委員会は同じ公告で、国有投資会社の中信集団の徐佐元副社長とたばこ製造会社の貴州中煙工業の田成元社長も全人代代表を解任し、江西省新余市の徐鴻前市長が辞任したと発表した。徐副社長と田元社長の解任理由は重大な法律および規律違反や、職務に関連した犯罪行為とした。徐前市長は、同市内で1月24日に発生して39人が死亡した大火災の責任を取ったとした。徐前市長は7月時点で市長職を辞職していた。
現在の全人代は2023年3月に成立した第14期全人代だ。当初は281人いた中国人民解放軍・中国人民武装警察部隊により選出された代表は9月13日時点で269人までに減少した。議席を喪失した解放軍将校12人の階級は、大将が4人、中将が6人、少将が2人だった。(翻訳・編集/如月隼人)