「IS後」シリアどうなる=アサド政権、復興画策—都内でシンポ

11月11日(月)6時34分 時事通信

 過激派組織「イスラム国」(IS)掃討と米軍撤収が進むシリア情勢を検証するシンポジウム「ISとUSがいなくなったシリアはどこへ向かうのか」が10日、東京都内で開かれ、東京外国語大の青山弘之教授は「ISというブランドが使えなくなっても過激派は滅びない」と警告した。一方で、シリア復興をめぐり各国の思惑が今後うごめくと予想した。
 北部の要衝アレッポと、首都ダマスカスや西部の港湾都市をつなぐ幹線道路は、反体制派の「最後の牙城」北西部イドリブ県を貫く。青山教授によると、アサド政権とロシアは、反体制派に影響力を持つトルコと交渉し、この幹線道路の確保を急いでいる。「復興こそがシリアの国策」で、物流の復活は欠かせないからだ。
 青山教授の見立てでは、政権側としては10月末に始まった「シリア憲法起草委員会」などを通じ、来年の議会選に反体制派やクルド人を説得して一部でも参加させた上で、再来年の大統領選でアサド氏が勝利し、各国に体制打倒を断念させたい。復興を視野に欧米や湾岸諸国を巻き込んだ駆け引きが始まる可能性があるという。
 内戦前、現地で支援を行った経験がある支援団体「ピースオブシリア」の中野貴行代表によると、シリアは「物乞いもホームレスもいない社会」で、無線通信Wi—Fi(ワイファイ)普及も日本より早かった。復興には難民帰還が不可欠だが、帰国を避ける男性が多い。「徴兵を嫌がっている」ためだという。学校へ行っていない難民の子供も多く、中野代表は「4年行かないと復学しなくなるといわれ、『失われた世代』になってしまう」と早急な対策を訴えた。 

[時事通信社]

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