北京ユニコムとファーウェイ、世界初の5G-A大規模立体ネットワークを構築

北京ユニコムとファーウェイはこのほど、北京市内で世界初の5G-A大規模立体スマートネットワークを構築したと発表した。

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通信会社の中国聯合網絡通信（中国聯通、チャイナユニコム）傘下の北京聯通（北京ユニコム）と華為技術（ファーウェイ）はこのほど、世界初の5G-A大規模立体スマートネットワークを構築したと発表した。

超大規模商用3CCネットワーク、人口1000万人をカバーする5G-A

北京聯通はファーウェイと連携して、北京市内で世界最大規模の5G-A 3CC商用ネットワークを構築した。5G-A とは第5世代移動通信システム（5G）の“進化型”で、3CCは3つの周波数帯を同時利用する通信技術のことで、通信速度を向上させ接続をより安定させることなどが可能だ。構築されたネットワークは北京市の環状道路である四環路の内側と副都心中心部をカバーし、スタジアム、学校、観光地、地下鉄、商業エリアおよび住宅などでの多様な状況に対応できる。両社は同ネットワークの開通を「点灯」と表現した。

北京聯通は今後、従来型の公衆電話にも5G-A 3CCネットワーク能力を付与し「ワンタッチナビゲーション」「ワンタッチタクシー呼び出し」「ワンタッチ緊急通報」「ワンタッチ医療支援」などのサービスも実現する。

大規模施設や観光名所で「世界最強の5G-A10ギガ協調ネットワーク」など構築

北京聯通は不動産会社の中赫集団やファーウェイと連携して、北京を代表するスポーツ施設の一つである工人体育場（労働者スタジアム）とその周辺に5G-A 3CC基地局を大量に設置することで、「世界最強の5G-A10ギガ協調ネットワーク」を構築した。実測では11.2Gbpsの下り速度が計測されれ、このネットワークを利用すれば6万8000人が1080ピクセルの高精細映像を同時に快適に視聴できることになる。上りのピーク速度は4Gbpsで、中国中央電視台（中国中央テレビ、CCTV）の超高精細軽圧縮技術などを使った業務を可能にし、また、イベントのスマート運営を支援できる。さらに、北京聯通は「車載ネットワーク」、「モノのインターネット（IoT）」、現実映像と仮想の映像をより効率的に処理する先進的な「仮想現実（XR）分離レンダリング」などにも多くの新技術を投入し、5G-Aネットワークの多くの産業を発展させる潜在力を示した。

北京聯通はまた、北京市延慶区政府と密接に連携して、万里の長城の観光区である八達嶺に5G-A10ギガ基地局を大量に設置して該当地区の地表と300メートル以下の低空域の一体化カバーを実現し、信頼性があり質の高い安定したネットワークを構築した。このことで低空域を利用した観光や物流、低空緊急救助、環境保護などが大いに充実することになった。

5G-A基地局では全工程自動化により分単位での開通を実現

北京聯通はまた、5G-A基地局のエンドツーエンド自動開通プロセスを世界で初めて確立して、基地局の開通時間を従来の数日から分単位に短縮した。また、「人の介入ゼロ」を実現したことでネットワークの不具合が大幅に減少すると見込まれている。北京聯通はまた、基地局の分散型AI管理を実現し、クラウドとエッジが協調するデジタルインテリジェンスエコシステムを構築するなどで、業務全般の最適化や巡回点検の最適化を実現した。

北京聯通の楊力凡副社長は、「ネットワーク能力が10ギガビットに達して初めて、すべてのユーザーが不満を感じることなくギガビット級通信を利用できます。私どもは北京聯通のユーザーに5G-A大規模立体スマートネットワークを提供し、5G-Aの「（北京での）全域点灯」を実現しました。ファーウェイの先進技術と北京聯通のスマート運営能力により、将来も引き続きより豊かな『北京体験』をユーザーに提供できると確信します」と述べた。

ファーウェイの5G分野の責任者である李捷氏は「北京聯通の5G首都プロジェクトが5年目を迎えた今年、年初の5G-A世界規模実証から本日の5G-A規模商用の『全域点灯』、さらに世界初の5G-A立体スマートネットワークの発表など、ファーウェイは、（AIを活用してネットワークの自律性やパフォーマンスを向上させる）最新の5G-AAソリューションを通じて北京聯通が世界の5G-Aネットワーク建設をリードし続けることを支援できることを非常に光栄に思います。ファーウェイは今後もイノベーションを続け、北京聯通が5G-Aの高品質ネットワークを構築し、モバイルネットワークAI時代が一層のチャンスを迎えることを支援します」と述べた。（翻訳・編集/如月隼人）