内臓がはみ出し…北朝鮮「女子アナ」ショック死の衝撃場面

2024年12月16日(月)5時2分 デイリーNKジャパン

脱北者の減少傾向が続いている。韓国統一省によれば、今年上半期に韓国に入国した脱北者は105人で、昨年と概ね同じ水準だった。


韓国に入国した脱北者数は2003〜2011年、の年間に2000〜3000人の水準だったが、金正恩政権が本格始動した2012年以降は年間平均1300人台に減った。さらに、コロナパンデミックを受けて各国が国境を封鎖し、2021年と2022年の入国者数はそれぞれ63人、67人だった。昨年は196人が韓国に入国した。


脱北者がもたらす情報は、北朝鮮の現状を把握するうえで欠かせないものだ。金正恩総書記はまさにそれを嫌い、国境の警備を強化している。


それでも、命がけで脱北する人々はなおも存在する。


昨年5月に木造船に乗って脱北したキム・イルヒョクさんは、凄惨な公開処刑の目撃証言をもたらし、世に衝撃を与えた。彼が北朝鮮で目撃したのは少なくとも10回以上に及ぶという。


キムさんは米政府系のラジオ・フリー・アジア(RFA)の取材に応じ、脱北直前の昨年4月初旬、黄海南道の碧城(ピョクソン)郡の中心市街地で、刑の執行を目の当たりにしたと述べている。


当時、朝鮮労働党碧城郡委員会の宣伝部の女性放送員(アナウンサー)は、ショックのあまりその場で気を失ったという。


「安全員(警察官)3人がやって来て(死刑囚を)撃ちました。内臓が…(はみ出た)。最前列でそれを目の当たりにした、郡党の宣伝部放送員は、嘔吐して気絶し、車で運ばれていきました。次の日に聞いたところでは、心臓発作で亡くなったそうです…」


おそらく、彼のこの証言は公開処刑に関する最新のもので、金正恩氏が執権から10年以上が過ぎてもなお、恐怖政治に依存している実態を明らかにした。



だが、必要な情報はまだまだある。現在も故郷の人脈と連絡を取り合っているある脱北者は、「韓国の情報機関員たちも、驚くほど北の内情を知らない。これでまともな対北政策を立てられるのか心配だ」と話していた。


北朝鮮当局は、国境の警備を強めこそすれ、弱めることはないだろう。今後、こうした傾向はいっそう強まる可能性がある。

デイリーNKジャパン

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