日本マイクロソフトの2020年を振り返る - Surfaceの活況・GIGAスクール構想・B2B色が鮮明に

1月2日(土)11時0分 マイナビニュース

2020年はコロナ禍で散々な1年だったが、このような状況下でこそIT企業の底力が見えてくる。日本マイクロソフトの2020年を振り返ると、B2B色が濃くなり、一般ユーザーとの接点は昔ほど多くなくなった。Windows 10やSurfaceシリーズくらいだろうか(Officeアプリケーションもほぼ一般化しているといってもいいだろう)。ここではデバイスが関連する内容を中心に、2020年に日本マイクロソフトが発表したトピックをまとめてみた。
筆頭に挙げたいのはGIGAスクール構想だ。文部科学省が「児童生徒1人1台のPC」を実現するために掲げたインフラ周りを含む整備計画だが、日本マイクロソフトは2020年2月4日にGIGAスクール構想に適合した8社17機種の「GIGAスクール対応PC」と、Microsoftのクラウドサービスを組み合わせたソリューション「GIGAスクールパッケージ」の提供開始を発表した。
このとき、日本マイクロソフト 業務執行役員 パブリックセクター事業本部 文教営業統括本部長 中井陽子氏(以下、役職はすべて取材時)は、日本マイクロソフトの取り組みとともに、以下の3つが日本教育の核になると述べている。
デバイスは構成要素にすぎない。ビジョンを持った教育施策や教師への投資やスキルなど、複数の要素が重なり合って教育改革が成功する。
教師が自信を持って積極的に変革に取り組むこと。
生徒のデータが安全であることが必要。
続いて5月8日には、Microsoftが米国時間5月6日に発表したSurface Go 2を教育機関向け特別価格で提供する施策を日本国内でも発表。GIGAスクール構想では、デバイス1台につき45,000円を上限した補助金が国から給付されるのだが、教育機関向けSurface Go 2は47,800円から(税別参考価格)。そのため補助対象外デバイスとなる。
それでもSurface Go 2の本体サイズは魅力的だ。先代であるSurface Goの本体サイズを踏襲しながら、ディスプレイは10インチから10.5インチに拡大。Intel Core m3プロセッサーモデルがラインナップに加わり、パフォーマンスも約64%向上した。「Surface Go 2はGIGAスクール構想の領域でも活用できる。(Surface Go 2の)サイズはランドセルにも収まり、小学生の利用に最適」(日本マイクロソフト Surfaceビジネス本部 本部長 小黒信介氏)
そのSurfaceシリーズも、2020年は上記のSurface Go 2に加えてSurface Book 3、Androidを搭載したSurface Duoと続いたが、クラムシェル型のSurface Laptop Go(日本未発表)と、ARMプロセッサーを搭載したSurface Pro Xの存在を忘れてはいけない。
日本マイクロソフトはクラムシェル型ノートPCとしてSurface Laptop 3を提供しているが、ここにSurface Goシリーズのコンセプトを組み合わせたのがSurface Laptop Goだ。Microsoftは2020年10月8日に開催した記者説明会で、「(コロナ禍によって)寝室やダイニングテーブルがオフィスや教室になった。PCがあるからこそ、皆とつながっていられる。1台のPCを家族でシェアするのは不十分だ」(Microsoft CVP, Surface Marketing, Matt Barlow氏)と述べ、GIGAスクール構想と同じ「1人1台」の必要性を強調した。
一方で、CPUにMicrosoft SQ2を搭載した上位モデルのSurface Pro Xは野心的なPCだが、まだエンドユーザーにおすすめできるデバイスとはいいがたい。理由はもちろんアプリケーションの互換性だ。Microsoftは米国時間2020年12月10日にARM64用x64エミュレーター(プレビュー版)をWindows 10 Insider Preview ビルド21277に搭載したことを公式ブログで発表した。少なくともこのエミュレーターがGA(一般提供版)となったころ、選択肢の1つに含めていいだろう。
2020年は、コロナ禍によるオンライン会議ソリューションの台頭を無視できない。日本マイクロソフトは2020年3月24日に開催した記者説明会で、Microsoft TeamsのDAU(1日あたりのアクティブユーザー)数が4,400万人に達したことを明らかにした。リモートワークのために使い始めたユーザーが多いらしく、1週間で1,200万人のユーザーが増加したという。さらに直近の数字は1億1,500万人(米国時間2020年10月28日時点)。コロナ禍以前のDAUが約3,200万人と仮定すれば約4倍の成長率だ。
2021年がどのような年になるのか見当も付かないが、世界中がリモートワークに移行し、「今後10年間の仕事や学習の形を新しいものへと変革させる新たなデジタル時代に突入」(Microsoft CVP, Microsoft 365, Jared Spataro氏)したことは間違いないだろう。
著者 : 阿久津良和 あくつよしかず 1972年生まれのITライター。PC総合誌やDOS/V専門誌、Windows専門誌など、各PC雑誌の編集部員を経たのちに独立。WindowsとLinuxをこよなく愛しつつ、PC関連の著書を多数手がける。近年はBtoCにとどまらず、BtoBソリューションの取材やインタビューが主戦場。休肝日を設けず日々飲み続けてきたが、γ-GTP値が急激に増加し、早急な対応を求められている。ご連絡は以下のサイト内設置したフォームからお願いいたします。https://www.cactus.ne.jp/ この著者の記事一覧はこちら

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