家電、クルマ、PCにも……Amazon Alexaの勢いは2018年も続きそう

1月14日(日)6時0分 ITmedia PC USER

GEのAlexa対応スマートライト「GE Lighting C」

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 毎年1月に米ラスベガスで開催される世界最大規模のテクノロジートレードショーと言えば「CES」。その年のIT業界トレンドが分かるイベントとして注目されていますが、CES 2018でのAmazon Alexaさん(Amazon.comのAI音声アシスタント)のユビキタスっぷりには、目を見張るものがありました。
 ブースの派手さではGoogleアシスタントに負けていたようですが、会場の至るところに「Alexa使えるよ」ステッカー付きの物体が展示されていました。
 CESの期間中に、スマートスピーカーはもちろんのこと、ヘッドフォンにも、洗濯機にも、電子レンジにも、ルーターにも、クルマにも、そしてCortanaがいるというのにWindows 10デバイスにも、Alexaが導入されることが会場のあちこちのブースで紹介されていました。
 家電メーカーのWhirlpoolのように、AlexaとGoogleアシスタントの両方を使えるようにしているメーカーもありますが、対応製品はAlexaの方が圧倒的に多いのが現状です。
 Googleによると、Googleアシスタント対応製品は225のブランドから1500点以上出るそうですが、Alexaは1200以上のブランドから4000点以上の対応製品が出るそうです。
 スマートスピーカーでAIアシスタント対応製品の市場を切り開いたのはAmazonだとはいえ、AI研究ではGoogleが世界トップクラスです。この数の差は何なのでしょう。
 そのヒントになる話が米Wiredに載っていました。AmazonのAlexa関連部門を取材した記事です。
 この記事によると、Amazonが2014年に最初のAlexa製品を発売したときは、Amazon自身も軽い実験のつもりだったけれど、予想外に売れたのでここに勝機ありと踏んで、Alexaユビキタスプロジェクト(勝手に命名)を立ち上げました。
 その段階でもう、ユビキタスにするには自分たちだけじゃ無理と考えて「Alexa Voice Services(AVS)」という部門を立ち上げ、Alexaを搭載してもらうハードウェアメーカー向け開発キットを用意しました。
 どうすればAIの知識がない家電やガジェットのメーカーにAlexaを採用してもらえるかがんばって考えつつ、使いやすい開発キットや分かりやすいマニュアル、チップセットなどを用意したのです。さすがにハードウェアは有料(既存の「Synaptics 4-Mic開発キット」は349ドル)ですが、Appleのような有料のデベロッパー登録は必要ありません。
 2018年に入ってから、新しいキット「Amazon Alexa Premium Far-Field Voice Development Kit」も発表しました。Echoと同じように騒音がある部屋の遠くからでも命令を聞き取れるような製品を作れるキットなんだそうです。
 もっとも、こうしたキットを使って開発したAlexa対応製品は、勝手に発売していいわけではなく、Amazonのテストを受けて合格する必要があります。そりゃあそうです。他社製品でもAlexaがちゃんと反応しなかったら、買った人はAmazonが悪いと思うかもしれないので。
 テストは、ちゃんと質問を聞き取れるか、クリアな声で返事できるかなどを、長大なリストに沿って行います。以前は人間が、1つの製品につき何週間もかけてチェックしていましたが、今では専用のロボットがいるそうです。
 Junior Rover(JR)と名付けられたこのロボットは、頭の代わりにMicrosoftのSurfaceが付いていて(壁紙に顔が描いてある)、4輪で動き回れる「きかんしゃトーマスみたい」な見た目だそうです(と米Wiredが言ってます)。
 このJRくんが、自分の専用オフィスにテストする製品を迎え、不眠不休で製品に話し掛けます。決められた質問をランダムに、しかも22種類の声、多数の国語、(動き回って)いろんな距離や向きから。さらに、オフィスにあるMacBookからホワイトノイズを出して、騒音の中でも質問を聞き取れるかのテストもします。
 テストに合格すれば、Amazonのサイトでも販売してもらえます。Amazon.comには「Amazon Alexa-Enabled Devices」コーナーがあり、CES 2018で披露していたGEのスマートライト「GE Lighting C」などがもう購入できます(これは日本からも購入可能)。これもGoogleにはないメリットです。
 Googleももちろん、サードパーティー向けにGoogleアシスタントのSDKを用意していますが、まだ日本語化もされていないし、IT企業ならともかく、普通の家電メーカーから見たらなんだかとっつきにくそうです。
 Googleはどう対抗していくのでしょう。

ITmedia PC USER

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