TSMCの2022年設備投資額は5兆円規模を予定、PCや自動車の需要回復が追い風

1月14日(金)16時14分 マイナビニュース

ファウンドリ大手のTSMCが1月13日、2021年第4四半期の決算概要を発表した。それによると同四半期の売上高は前年同期比21.2%増の4382億NTドル、純利益は16.4%増の1662億NTドルで、売上高、純利益ともに四半期ベースで過去最高を更新した。通期業績も前年比18.5%増の1兆5874億NTドルとなり、こちらも過去最高を更新したことは既報の通りである。
世界的な半導体不足によってフル稼働が続いたことと、需給ひっ迫による値上げが奏功したという。特に、最大顧客であるAppleのiPhone 13シリーズ向け先端プロセッサチップやAMD、MediaTekといった大手顧客向け先端SoCの出荷が好調だったという。
2021年の売り上げの半分を占める最先端プロセス
2021年の売上高をプロセス別で見ると、最先端プロセスである5nmならびに7nmで50%を占めており、2020年比で見ると5nmプロセスの躍進が目立つ。
また、売上高の割合を最終アプリケーション向けで見ると、スマートフォン向けが44%、HPCが37%、IoTが8%、車載が4%、DCE(Digital Consumer Electronics)が4%、その他が3%となっている。ただし、前年比の成長率を見ると、車載が51%増ともっとも伸びている。
国・地域別で売上高を見ると、北米が65%、アジア太平洋(日本と中国除く)が14%、中国が10%、日本が5%、EMEAが6%となっている。中国顧客への出荷は、一時期、米国政府によるHuawei向け輸出規制の強化などにより低下したものの、現在は徐々に回復してきている模様である。
2022年の設備投資額は5兆円規模を計画
魏哲家(C.C.Wei)最高経営責任者(CEO)はオンライン決算会見にて、旺盛な半導体需要に支えられ、自社が構造的成長期に入っていると指摘するとともに、2022年の生産能力が引き続き逼迫し、長期的に需要が維持されるとの見通しを示している。そのため、数年以内に半導体が供給過剰に転じるのではないかという市場の懸念に対し、電気自動車などハイテク機器における半導体搭載量の増加が追い風になるので、そうした市場の調整を乗り切れるとした。「仮に市場の調整が起きたとしても、我々の技術面の主導的な地位と構造的なメガトレンドにより、業績への影響は少ないだろう」としている。
2022年第1四半期のガイダンスとしては、売上高を166億〜172億ドル、粗利益率53〜55%、営業利益率42〜44%と予測している。また同氏は今後の見通しについて「2022年の売上高は(前年比)25〜29%の増収になる見込みだ」と述べ、今後数年間の売上高の年平均伸び率目標を従来の10〜15%から15〜20%に引き上げるとの強気の見通しを明らかにし、その背景には、5GやHPC、人工知能(AI)、自動運転・電気自動車(BEV)などの高い成長が期待できる産業が複数存在していることを挙げた。
なお、同社の黄仁昭財務長は、PC需要や自動車産業の回復が望めるとして、2022年の設備投資を少なくとも2021年比で約3〜4割増となる、400億〜440億ドル(約4兆5600億〜約5兆160億円。1ドル=114円で換算)を投資する方針を明らかにした。世界的な半導体不足が予想以上に長期化しており、TSMCは従来以上の設備投資により生産能力を一層強化して業績拡大を図っていくという。

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