Excelでデータ分析 第8回 VLOOKUP関数を業務で活用してみる - よくあるエラーと解決法も紹介

2025年2月12日(水)9時30分 マイナビニュース


VLOOKUP関数は、Microsoft Excelで指定した範囲内の検索キーに基づいてデータを取得する強力なツールだ。縦方向のデータ検索に特化しており、正確な一致や近似値の検索が可能であるため、商品管理や顧客管理、スコア管理など幅広い業務で活用できる。
例えば、商品コードをキーに価格や在庫情報を取得する場合、効率的に必要なデータを引き出せる。また、データが更新されても常に最新情報を取得できる点も利点だ。#N/Aや#REF!エラーを防ぐには、データの整合性を保ち、正確な設定を心掛けることが欠かせない。これらの特徴を理解し正しく運用することで、業務効率とデータ分析能力が大幅に向上する。
連載のこれまでの回はこちらを参照。
VLOOKUP関数とは
「VLOOKUP」はExcelにおいて指定した範囲内で検索キーを縦方向に探し出し、それに対応する列の値を取得するための関数だ。この関数の名称は「Vertical Lookup (縦方向検索)」に由来し、縦に並んだデータの中から特定の条件に合致する値を見つけ出す機能を提供する。
Excelの基本的な関数の中でも汎用性が高く、大量のデータから必要な情報を効率的に抽出できる。特に、商品コードや顧客IDといった一意の値を基に関連情報を取得する場面で広く利用されている。
VLOOKUP関数の動作原理は非常にシンプルだが、その効果は絶大だ。まず、検索値を指定された範囲の最左列で探し、一致する行が見つかった場合、その行の中で指定された列番号の値を返す。この一連の操作により、手作業では膨大な時間がかかるようなデータ検索作業を瞬時に完了させることができる。
例えば、商品コード「A002」に対応する価格を取得する場合、商品リストの最左列に商品コードを配置し、価格が記載された列を指定するだけで、自動的に対応する価格を取得できる。この仕組みは、データの構造がシンプルであればあるほど効果を発揮する。
また、VLOOKUP関数は正確な一致だけでなく、近似値の検索にも対応している点が特徴だ。点数に基づいて成績評価を行う場合、得点が正確に一致しなくても、範囲内で最も近い値を基に適切な評価を返す。この機能は、昇順に並べられたデータで条件を満たす範囲を判定する際に特に有効だ。こうした柔軟性により、成績管理やパフォーマンス評価などで活用が期待できる。
さらに、VLOOKUP関数の応用範囲は広く、業務効率化にも大きく寄与する。在庫管理では、商品コードをキーとして在庫数や仕入れ価格を瞬時に確認できるため、リアルタイムでのデータ把握が可能となる。また、顧客データベースの管理においても、顧客IDを基に住所や連絡先を取得する作業を自動化できるため、エラーの発生を減らし、精度の高いデータ運用を実現できる。
このように、VLOOKUP関数はデータの検索や取得を迅速かつ正確に行える強力なツールだ。その利用方法を正しく理解することで、日常業務から高度なデータ分析まで幅広い用途に役立つ関数であり、Excelを使用する際には欠かせない存在と言える。
.

マイナビニュース

「Excel」をもっと詳しく

「Excel」のニュース

「Excel」のニュース

トピックス

x
BIGLOBE
トップへ