iPhoneユーザーのための「HUAWEI Watch GT 5」 - 導入編
2025年2月13日(木)11時30分 マイナビニュース
多くのメーカーが機能や新規性で鎬(しのぎ)を削るスマートウォッチ。iPhoneユーザーにとっても選択肢はApple Watchだけではありません。今回は、Apple Watchユーザーである筆者が「HUAWEI Watch GT 5」を使ってみたので、その機能やApple Watchとの違いをご紹介します。
○HUAWEI Watch GT 5とは?
HUAWEのスマートウォッチは最先端機能と多彩なモデル展開で注目され、現在シェアを伸ばしています。フラッグシップの「HUAWEI WATCH Ultimate」、血圧計搭載で注目の「HUAWEI WATCH D2 ウェアラブル血圧計」、フィットネス重視の「HUAWEI WATCH FIT」など、5つのシリーズがあります。
今回筆者が選んだ「HUAWEI Watch GT」シリーズは、丸い画面にクラシックな時計らしいデザインが特徴。さらに、本体の材質や一部機能に違いがある「GT Pro」と「GT」があり、それぞれ2サイズで展開されています。2024年発売の最新モデルは「GT 5 Pro」と「GT 5」です。
今回使用するのはGT 5の41mmモデル。ステンレス色のケースにエストラマー素材のバンドがセットになった「ブルー」を選択しました。レザーや繊維素材のバンドがセットになったものもありますが、今回はワークアウトで使うこと重視しました。
Apple Watchと違って、小さいサイズが明確に女性向けのデザインになっています。エレガントなスマートウォッチを探している方は、HUAWEI Watch GT 5 Pro/GT 5をチェックすると気に入るものが見つかるかもしれません。
○HUAWEI Watch GT 5のセットアップ
iPhoneでGT 5を使用するには「HUAWEI Health」アプリとのペアリングが必要です。簡単に手順をご紹介します。
Apple Watchのセットアップと比べると、アプリをダウンロードしたりIDを登録したりで手順が多くなりますが、難しい操作はありません。公式サイトにもわかりやすい説明があります。
○iOSと連携する項目・しない項目
GT 5では、搭載されたセンサーによって身体のさまざまなデータを計測します。「HUAWEI Health」アプリを開くと、活動履歴のリングや心拍数、睡眠、血中酸素などを確認することができます。
これらのデータは、iOSと連携することで「ヘルスケア」アプリにも保存されます。ただし、全てではありません。
日常の活動量や運動の記録は「HUAWEI Health」アプリに蓄積される形になり、iOSの「アクティビティリング」や「フィットネス」アプリとは連携しません。
○バッテリーとワークアウト、豊富な文字盤がすごい
HUAWEI Watch GT 5はスペックにもある通り、バッテリー性能が非常に優秀です。バッテリー持続時間のスペック値は次のようになっています。
通常使用で約7日間
ヘビーユースで約5日間
常時点灯機能使用時で約3日間
実際に使用してみると、100%から使い始めて、24時間経過した時点の残量が87%でした。丸5日間(120時間)使ったところで23%になりました。
充電なしで5日間使用できるのは非常に安心感があります。2〜3日の旅行なら充電器を持っていく必要はありませんね。今のところ最も多くバッテリーを消費するのは「ワークアウト」で、約30分で5%くらい消費します。
その「ワークアウト」アプリも非常に優秀です。丸い画面をうまく使ったレイアウトに必要な情報が見やすく配置され、文字もくっきり視認しやすいため、ペースや心拍数を把握しながら運動することができます。レベル別のトレーニングコース(インターバルランなど)も使用できるようなので、今後試してみたいと思います。
文字盤の豊富さも嬉しいポイントです。HUAWEI Healthアプリ内に、公式だけでなくサードパーティ製も含めた文字盤のマーケットプレイスがあり、非常に多くの文字盤から選んで使うことができます。
○Apple Watchユーザーが使い始めに戸惑うポイント
優れた点がたくさんあるGT 5ですが、Apple Watchユーザーにとっては注意するべき違いがいくつかあります。
一つは、一部のアプリの通知が届かないことです。メッセージ、LINE、カレンダーなどは届きますが、それ以外のアプリの通知は届きません。プリインストールされているアプリ以外は追加できないため、メッセージやLINEへの返信機能なども使えません。
また、Macのロック解除ができないことや、Siriが使えない点も異なります。さらに、「ウォレット」のような電子マネーの機能もありません。
こうしたiPhoneの延長にあるような強い連携を求めるならApple Watchの方が向いているでしょう。しかしもう少し切り離して、デザイン製や健康管理デバイスとしての性能とコスパを重視するならHUAWEI Watch GT 5は非常にバランスのいいデバイスだと言えます。
このような違いも含めて、次回から各アプリや機能の使い方について詳しくご紹介していきます。
笠井美史乃 かさいよしの アプリ、サービス、マーケティングなど、IT・ビジネス分野で取材・執筆・編集を行う。マイナビニュースでは2013年開始の連載「iPhone 基本の『き』」をはじめ、iPhone・iPad・Apple WatchなどAppleデバイスのハウツーやレビューを担当。雑誌「Web Designing」「Mac Fan」、その他企業オウンドメディアなどで執筆中。 この著者の記事一覧はこちら