スマホの月額料金は平均4,356円で微減、データ通信量は増加傾向 - MM総研
2025年2月20日(木)22時47分 マイナビニュース
MM総研は2月20日、2025年1月に実施した「携帯電話の月額利用料金とサービス利用実態」に関する調査結果を発表した。それによると、スマートフォンの月額利用料金は平均4,356円で、前回調査(2024年7月)から7円の微減となった。
このレポートは、MM総研が15〜69歳の男女を対象に、スマートフォンおよびフィーチャーフォンの音声通話サービス利用者を対象としたアンケート調査を基に、携帯電話の月額利用料金や音声通話・データ通信サービスの利用実態を分析したもの。
スマートフォンの月額利用料金(端末代金の分割支払いを除く)は平均4,356円で、前回調査(2024年7月)から7円減少。キャリア別では、MNO(移動体通信事業者)4ブランドのスマートフォン利用者の月額料金は5,025円、楽天モバイルを除くMNOのフィーチャーフォン利用者は2,582円、サブブランド利用者は3,184円、MVNO(仮想移動体通信事業者)利用者は1,961円。前回調査と比較すると、スマートフォン月額利用料金としてはすべてにおいて減少した。
スマートフォンの割引前購入金額は平均77,091円で、前回調査より1,298円増加。MM総研は、価格上昇の要因として、為替変動や物価高騰による端末価格の上昇、低価格端末の販売減少とGoogle Pixelの販売増加を挙げている。
OS別では、iPhoneの平均購入価格が106,443円、Androidが58,824円で、iPhoneはAndroidより47,619円高い。5G対応端末の方が4G対応端末より高額で、5G対応iPhoneは116,422円(4G対応より約3.8万円高)、5G対応Androidは65,296円(4G対応より約2.3万円高)だった。
スマートフォン利用者の月間データ通信量は平均12.05GBで、中央値は3GB。通信量別に見ると、「1GB」24.9%、「2GB」10.4%、「3GB」17.8%となり、53.1%のユーザーが3GB以下の通信量に収まっている。平均値は増加傾向にあるものの、中央値は3GBのままであり、利用者の二極化が進行している。
キャリア別に見ると、MNO4ブランドの利用者の平均データ通信量は14.28GB、サブブランド利用者は6.51GB、MVNO利用者は6.47GBと、MNO4ブランドのデータ利用量はサブブランドおよびMVNOの約2.2倍。年代別では、20代以下(19.21GB)が最も多く、30代(16.59GB)、40代(13.07GB)、50代(10.44GB)、60代(6.63GB)と、年齢が上がるほど通信量が減少する傾向が見られた。
月間モバイルデータ通信量は増加傾向が続いており、2025年1月の平均は12.05GB。2024年1月から1年間で0.97GB(8.8%)増加し、約8年前の2017年2月(4.22GB)と比べると約2.9倍に拡大した。
Wi-Fiを含めた月間データ通信量は、Androidユーザーが12.82GB、iPhoneユーザーが14.15GBとなり、全体の平均は13.36GB。モバイル通信量(12.05GB)と合わせた総通信量は約25.41GBとなり、前回調査より1.25GB増加。データ通信量の構成比は、モバイル47.4%、Wi-Fi 52.6%と50%ずつに近づいている。
スマートフォン利用者に携帯電話番号とIP電話・アプリ電話それぞれの音声通話時間を尋ねたところ、1週間の平均通話時間は、携帯電話番号からの通話がMNO4社で20.5分、サブブランド17.1分、MVNO14.0分。IP電話・アプリ電話からの通話はMNO4社21.6分、サブブランド14.3分、MVNO14.1分で、合計するとMNO4社は42.1分、サブブランド31.4分、MVNO28.1分となった。
通話時間の推移を見ると、2019年2月以降MNO4社とMVNOの通話時間は減少傾向にあったが、2024年1月の調査から増加に転じた。サブブランドは前回増加したが、今回は前々回と同水準に戻った。
スマートフォンの1週間あたりの利用時間は、平均1,258分(約20時間58分)。MNO4社は1,297分、サブブランドは1,235分、MVNOは1,152分だった。2019年2月の757分から2025年1月の1,258分へと、約6年間で8時間半増加。特にMNO4社の利用時間は増加傾向が続いている。
スマートフォンの主な利用用途は、「インターネット検索・情報収集」(237.8分、19.1%)が最多で、次いで「動画視聴」(179.1分、14.4%)、「SNS」(170.8分、13.7%)、「メール・メッセージ送受信」(116.4分、9.4%)、「ゲーム」(112.8分、9.1%)、「音楽視聴」(73.1分、5.9%)、「オンラインショッピング」(65.5分、5.3%)と続き、上位7用途で全体の76.9%を占めた。
SNS、音楽配信、動画配信サービスの利用状況を調査したところ、SNSでは「X(旧Twitter)」の利用率が67.5%で最多、次いで「Instagram」62.7%、「TikTok」35.3%と続いた。2024年12月に開始した「mixi2」は9.5%だった。音楽配信サービスでは「YouTube Music」30.7%が最多。次いで「Spotify」24.2%、「Apple Music」18.5%。動画配信の有料サービスでは「Amazonプライムビデオ」30.9%が最多で、「Netflix」13.3%、「YouTube Premium」8.9%と続いた。
前回調査と比較すると、月額料金は7円減少しほぼ横ばい。MNPの利用が増加し、楽天モバイルやサブブランドの契約が増える一方、データ通信量の増加に伴い、大容量・無制限プランへ移行するユーザーも増えている。今後1年間は4,400〜4,500円の範囲で推移するとMM総研は予測する。データ通信量は増加傾向が続き、料金据え置きでギガ増量するプランも増加していることから、今後もスマートフォンの利用状況は変化すると見られる。