Ryzen 9 5900HX&モバイル版RTX 3080の実力は? ASUS「ROG Strix SCAR 17」レビュー

2月25日(木)13時7分 マイナビニュース


ASUSTeKの「ROG Strix SCAR 17 G733QS-R9XR3080EC3」(以下G733QS)は、CPUに8コア16スレッドの「AMD Ryzen 9 5900HX」、GPUにノートPC向け「NVIDIA GeForce RTX 3080」、ディスプレイに300Hzの超高リフレッシュレートの17.3型液晶を搭載とモンスター級のスペックを持つゲーミングノートPCだ。
GeForce RTX 3000シリーズ、モバイル版とデスクトップ版の違い
まずは、ノートPC向けのモバイル版GeForce RTX 3000シリーズに触れておこう。アーキテクチャはAmpere、製造プロセスは8nmとここはデスクトップ版と変わらない。全体的な仕様としては、発熱を減らすためにCUDAコアやRTコア、Tensorコアの数が減っている。スペックは下の表で確認してほしい。
ノートPC向けGeForce RTX 3080スペックを見ると「ブーストクロック」は1,245〜1,710MHz、GPUの消費電力を示す「GPU Subsystem Power」は80〜150W超と幅があり、高度な電力管理の「Dynamic Boost 2.0」や動作音管理の「WhisperMode 2.0」といった機能が盛り込まれた第3世代Max-Qテクノロジへの対応も製品によって異なる。
「G733QS」はどうだろうか。ブーストクロックは最大1,645Hz、カード電力は130Wに設定されている。フルパワー仕様ではないが、かなり高クロックで動作することが分かる。ビデオメモリは16GBとこの部分はデスクトップ版よりも上だ。これなら重量級ゲームでもビデオメモリ不足になることはないだろう。また、CPUとビデオメモリのやり取りの効率を高める「Resizable BAR」にも対応していた。
なお、RTX 3080はPCI Express 4.0 x16接続対応だが、NVIDIAコントロールパネルのシステム情報を見る限り、PCI Express 3.0 x8接続になっていた。後述するベンチマーク結果を見る限り、帯域不足にようには感じられなかったので、問題はないのだろう。
CPUもパワフルだ。Zen 3アーキテクチャ採用のRyzen 9 5900HXを搭載。8コア16スレッドでブーストクロックは最大4.6GHzとなっている。16スレッドなのでマルチスレッド処理に強いのはもちろん、Zen 3はシングルスレッド性能に優れているのも特徴だ。ちなみにデスクトップ版のZen 3はPCI Express 4.0対応だが、ノートPC向けはPCI Express 3.0。高速なデータ転送による発熱を回避しているのかもしれない。
メモリはDDR4-3200が32GBと高速大容量。ストレージはPCI Express 3.0接続のNVMe SSDが2TBと十分だ。
ディスプレイはサイズが17.3型で解像度はフルHD(1,920×1,080ドット)。映り込みのないノングレア(非光沢)タイプだ。リフレッシュレートは300Hzと超高速駆動に対応している。応答速度は3ms、sRGBカバー率は100%と色の再現性も高い。画面のチラつきを防ぐAdaptive-Sync(可変リフレッシュレート)もサポートする。
インタフェースは左側面にUSB 3.2 Gen1×2、ヘッドセット端子、背面にギガビットイーサ、USB 3.2 Gen2(Type-C)×1、USB 3.2 Gen1×1を搭載。右側面にインタフェース類は用意されていない。
キーボードも特徴の一つ。光学メカニカルスイッチが採用されており、薄型ながらしっかりとしたクリック感があり、気持ちよくキー入力できる。光学式なので、チャタリング(誤動作)の心配が無く、クリック1億回という高い耐久性を持つのも魅力。キーボードの交換が難しいノートPCに置いては非常に心強いところだ。
ゲーミングPCらしくライティングにも凝っている。キーボードに加えて、底面にもRGB LEDが内蔵されており、光らせるとフワッと浮いているような雰囲気を醸し出す。総合ユーティリティの「Armoury Crate」を使えば、発光色やパターンの変更も可能だ。
また、ユニークなのがNFCキーの「Keystone II」。USBメモリのようなキーで、本体の右側面に取り付けスロットが用意されている。スロットへの挿入に、パフォーマンスの切り替え、指定したアプリの起動といったアクションを割り当てられる。まら、キーを抜くことでWindowsアカウントをロックさせることも可能とセキュリティとしても使用可能だ。

モバイル版RTX 3080とRyzen 9 5900HXの組み合わせ、実性能テスト
ここからは性能チェックに移りたい。まず、本機には総合ユーティリティの「Armoury Crate」にパフォーマンスのプリセットとして、動作音を静かにする「サイレント」、標準的な設定の「パフォーマンス」、CPUとGPUの性能を最大減引き出す「Turbo」が用意されている。基本ベンチに関しては、プリセットによる性能の違いも見ていきたい。
まずは、PCの総合的な性能を測る「PCMark 10」、CGレンダリングによってCPUパワーを測る「CINEBENCH R20」、定番3Dベンチマーク「3DMark」から見ていこう。
スコアは高い順に「Turbo」、「パフォーマンス」、「サイレント」と順当な結果となった。PCMark程度の負荷ではそれほど差は出ていないが、負荷の大きい3DMarkではスコアの差が顕著に出る。ただ、サイレントはCPU、GPU性能とも抑えめにする分、低負荷時にはファンの回転を止めるなど静音性が高める。PCMarkの結果を見る限り、ゲーム以外ではサイレントで運用するのもアリだろう。
次は、実ゲームでの性能をチェックしたい。ここからはすべてプリセットを「Turbo」に設定して測定した。まずは、人気のFPS/TPSで300Hzの高リフレッシュレートが活かせるフレームレートを出せるか試す。ゲームは「レインボーシックス シージ」、「フォートナイト」、「Apex Legends」を用意した。
レインボーシックス シージはゲーム内のベンチマーク機能を使って測定、フォートナイトはソロプレイのリプレイデータ再生時(約3分)のフレームレートを「CapFrameX」で測定、Apex Legendsはトレーニングモードの一定コースを移動した際のフレームレート「CapFrameX」で測定している。
レインボーシックス シージは最高画質でも平均270fpsオーバー、Apex Legendsも画質を下げればほぼ平均300fpsと300Hzのリフレッシュレートを活かせるフレームレートを出した。フォートナイトも最高画質で約150fpsと高いフレームレートを達成。さすがRTX 3080という結果だ。
続いて、重量級ゲームとして「アサシンクリード ヴァルハラ」、「ウォッチドッグス レギオン」、「サイバーパンク2077」を見ていこう。アサシンクリード ヴァルハラとウォッチドッグス レギオンはゲーム内のベンチマーク機能で測定、サイバーパンク2077は街中の一定コースを移動した際のフレームレートを「CapFrameX」で測定した。
どのゲームも最高画質でほぼ平均60fpsを達成。画質をワンランク下げれば最小(1%)も平均60fps超えとカクつくシーンがほとんどなくプレイできるようになる。
続いてレイトレーシング有効時の性能をチェックしたい。レイトレーシング対応の「ウォッチドッグス レギオン」、「サイバーパンク2077」を使用した。測定方法は上記と同様だ。
描画負荷を軽減する「DLSS」を有効にするのが前提となるが、最高画質でも平均60fpsを実現しているのは正直驚きだ。ノートPCでもレイトレーシングを美しさを堪能しながら快適にプレイできるのは実に喜ばしい。
最後に冷却性能を見ていこう。本機は底面から吸気、両側面と背面から排気する構造。底面にゴム足を付けることで少し高さを作り、吸排気をスムーズにさせている。さらにCPUにはThermal Grizzlyの液体金属グリスを使用。液体金属グリスは高い熱伝導率を誇るが、導電性があるため扱いづらいのが難点だ。ASUSではCPU上に特別なフェンスを設置することで大量生産を可能にしたという。
今回は、サイバーパンク2077を10分間動作させたときのCPU/GPU温度、CPU/GPUクロックをフリーソフトの「HWiNFO」で追っている。Armoury Crateのプリセットは「Turbo」だ。
GPUのクロックは1,500MHz〜1,575MHzで安定。CPUクロックは前半は3.3GHz前後で安定していたが、後半は3.5GHz〜4GHzの間で激しく変化する形となった。温度を見ると、GPUは68℃でほぼ安定と十分冷えているのが分かる。CPUは一瞬80℃に到達しているがほとんどが75℃以下とまったく問題の無い温度。これなら高負荷な状態が続いても冷却の心配はいらないだろう。
CPU、GPU、ディスプレイともハイスペック。ゲーミングPCとして現在最高峰の一つと言っていいだろう。32万円と高額だが、性能に妥協したくない人にとってはこれ以上ない選択肢ではないだろうか。

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