【CP+2025】工作精度の高さとコスパが魅力、中国メーカーの三脚&一脚をあなどるな
2025年3月4日(火)20時40分 マイナビニュース
一脚も含む三脚の世界では、このところ日本メーカーや欧米メーカーに代わり、中国メーカー(中国ブランド)の製品が高い人気を誇っています。その理由を業界の情報通に尋ねると、まずひとつはもともと大手のサプライヤーだったところに独自のブランドを立ち上げたメーカーが多く、品質は大手メーカー品と遜色ないものであること。二つ目が、写真愛好家が憧れる軽量なカーボン三脚を多くラインナップし、しかも比較的手ごろな価格設定であることなどが要因として大きいといいます。
さらに、カメラやレンズとは異なり比較的シンプルな構造であるため、新規参入しやすいのも中国メーカーが台頭している理由のひとつといえます。チャンスを目ざとく見つけ、それをビジネスとして素早く自分たちのものにしていくのが上手い国民性であり、結果としてたどり着いた先が三脚だったのでしょう(同様に、角形フィルターも現在中国製が台頭しています)。金属部品の削り出しなど、工作精度の高さも人気の理由になっているように思えます。
今回のCP+でも、従来から出展している中国の三脚メーカーに加え、新たにいくつかのメーカーがブースを出していました。質素なブースであることに加え、係員が中国語でしか対応できず、製品説明をはじめ来場者との会話はスマホアプリを使うなど、日本人から見れば準備不足に思えるようなメーカーも見受けられましたが、取材する我々に対する熱い売り込みは今後の日本市場での展開が楽しみに思えるほどでした。ここではそのようなメーカー、ブランドの三脚を中心に紹介していきます。
著者 : 大浦タケシ おおうらたけし 宮崎県都城市生まれ。日本大学芸術学部写真学科卒業後、雑誌カメラマンやデザイン企画会社を経てフォトグラファーとして独立。以後、カメラ誌および一般紙、Web媒体を中心に多方面で活動を行う。日本写真家協会(JPS)会員。 この著者の記事一覧はこちら