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Torは消えつつある? ダークウェブの85%超が応答せず

GIZMODO3月21日(火)10時5分
Torは消えつつある? ダークウェブの85%超が応答せず


大規模サイトのハッキングが大きな要因。

Torといえば、なんとなく「仮想通貨でドラッグが売買されてる」とか「ヒットマンが雇われてる」みたいなイメージがあって、「普通の人が使っちゃいけないもの」だと思われてます。でも今、「普通じゃない」Torユーザーにとっても、行き場がなくなりつつあるみたいです。新たな調査で、Torのサイト(オニオンと呼ばれます)の多くがダウンしていることが判明したんです。

Torの魅力は、「オニオン・ルーティング」という手法でユーザーの匿名性を守れることにありました。Torの名前も「The Onion Router」から来ています。超ざっくり言うと、オニオンルーティングはマネーロンダリングのような仕組みで、あるユーザー発のデータがたくさんのルーターを通るので、どこからリクエストが来たかがわかりにくくなるっていうものです。そもそもTorを開発したのは米海軍調査研究所とDARPAなので、当初は犯罪に使おうなんて意図はなかったはずです。

mascherari.pressによると、Torのネットワークの状態を2016年4月から定期的にチェックしてきたOnionScanが3月6日、Torの現在の状況を調査し発表しました。彼らがTor上のサイト3万ヵ所にリクエストを送ったところ、稼働が確認できたのは4,400ヵ所、ほんの15%にも満たなかったそうです。オニオンは普通のインターネットの世界みたいに安定して動いていないことも多いので、リクエストを数日かけて送り続けたそうですが、それでもOnionScanの過去1年間の調査結果より、はるかに少ない数字になってしまいました。

Torの世界に何があったんでしょうか? 大きな原因は、ふたつのサービスの突然の閉鎖にあるようです。ひとつはホスティングサービスのFreedom Hosting II(FH2)、もうひとつはメールクライアントのSIGAINTです。

FH2は、「ダークウェブの20%をホストしている」と言われたホスティングサービスです。「Torの秘匿サービス運営には高いスキルが必要なので、それをサードパーティに任せることは魅力的に映る」と報告書には書かれています。「だがFH2や、我々が示した他のリーク事件のように、この関係によって新たなセキュリティリスクが生まれている。最終的には、匿名性やプライバシーに完全にひびが入る可能性すらある」。

そのFH2は今年1月、その中に児童ポルノサイトがあることを知りつつ放置していると批判されていました。そしてMOTHERBOARDによると2月初旬、アノニマスを名乗る人物によりハックされ、サービス全体がダウンさせられました。閲覧不能になったサイトは1万件に及び、また単にFH2上のウェブサイトだけでなく、FH2上で何らかのインフラを構築していた他のホスティング事業者にも影響したのではないかと見られています。

ダウンしたもうひとつのサービス、SIGAINTはダークウェブの中でもっとも使われているメールサービスのひとつでした。数ヵ月間使えたり使えなかったりの状態が続いたあと、今年2月に完全にオフラインになり、SIGAINT経由でのやりとりにはすべてアクセスできなくなってしまいました。

メールでの匿名性を保つには、Torでなく普通のインターネット上でProtonMailのような暗号化メールを使うという手段もあります。そういう意味で、SIGAINTがなくなってもFH2のシャットダウンほどのダメージではないかもしれませんが、とにかくTorへの信頼感はさらに低下しました。

というわけで、Torには陰りが見え始めています。I2PとかFreenetといった他の匿名ネットにも同じ問題があります。稼働時間は保証されないし、重要なサービスが警告もなく消えてしまうのです。

でもネット上のプライバシーを厳重に守りたい人にとっては、希望もあります。この発表をしたOnionScanは、「秘匿サービスを安全に、秘密で、匿名でホストしたい人が誰でも使える」ような使いやすいツールを開発しようとしているそうですよ。


・ダークウェブ上のサイト2割がハッキングされる。児童ポルノサイト利用者のデータベースも流出・専門家が泣く、セキュリティ9つの誤解と現実


image: g0d4ather / Shutterstock.comsource: mascherari.press 1, 2, MOTHERBOARD

Bryan Menegus - Gizmodo US[原文](福田ミホ)
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データ提供元:アニメキャラクター事典「キャラペディア