Windows 11、業務生産性を向上する初心者向けカスタマイズ術

2024年4月8日(月)7時5分 マイナビニュース


ビジネスシーンはWindows 11へ
ビジネスシーンで広く使われているPCはWindows PCであり、そのOSはWindows 11が中心だ。ビジネスシーンではオペレーティングシステムのアップグレードは慎重に進められる傾向が高いため、Windows 10も使われているが、Windows 10は2025年10月にサポート終了が予定されていることから、企業もWindows 11への移行を進めている。
本稿は、新入社員や新入生を対象に、Windows 11を活用するための基本的なカスタマイズ方法を取り上げる。Windows 11は直感的なインタフェースとさまざまな機能を提供し、ビジネスシーンを牽引しているが、初期設定で使うだけではもったいない。ちょっとしたカスタマイズをすることで、メリットを引き上げることができる。
今回取り上げる主な内容は次のとおり。
スタートメニューとタスクバーのカスタマイズ
仮想デスクトップの活用
スナップレイアウトの活用
Windows 11の提供する機能は多彩だ。上記の機能はWindows 11の提供するほんの一部の機能にすぎない。しかしながら、これまでWindows 11を本格的に使ってこなかったユーザーが取り組むにはシンプルでかつ効果の高いものだろう。これをきっかけに、Windowsのパワーを引き出し、ビジネスシーンでの活用を進めてもらえればと思う。
「設定アプリケーション」を使いこなす
Windowsにおいて設定を行う方法は複数あるが、Microsoftは設定アプリケーションに集約する取り組みを進めている。多くの設定を設定アプリケーションから行えるようになっている。このアプリケーションはすぐに起動できるようにしておこう。
オススメの方法は「Win」+「I」というショートカットキーだ。「Windows」キーを押した状態で「I」キーを押すと設定アプリケーションが起動してくる。
または、スタートメニューから「すべてのアプリ」→「設定」を選択することでも起動することができる。
Windows 11にはさまざまなショートカットキーが存在しており、PowerToysを使えばショートカットキーも変更可能だ(参考「【連載】PowerToysで作業環境をパワーアップ! | TECH+(テックプラス)」)。設定アプリケーションの起動を特定のショートカットキーに割り当てることもできる。
しかし、最も基本的なアプリケーションの一つなので、デフォルトのは「Win」+「I」というショートカットキーは覚えてしまったほうがよい。何度か繰り返し操作して覚えてしまおう。
スタートメニューのカスタマイズ
スタートメニューは設定アプリケーションの「個人用設定」→「スタート」から行う。設定アプリケーションを起動したら左の一覧から「個人用設定」を選択し、右側に表示される一覧から「スタート」を選択する。
自分が使いやすいようにカスタマイズしてもらえればよいが、ここではスタートメニューの電源アイコンの左側に別のアイコンを表示するというカスタマイズを取り上げる。一覧から「フォルダー」を選択する。
次のスクリーンショットのように、「フォルダー」にアプリケーションやフォルダーへのショートカットアイコンを表示するかどうかの設定がまとめられている。
上記のスクリーンショットがデフォルトの設定になっている。すべて「オフ」だ。この設定だとスタートメニューの電源アイコンの左側は次のスクリーンショットのように何も表示されない。
この設定を変更する。例えば、次のスクリーンショットのようにすべての項目を「オン」に変更する。
設定後のスタートメニューは次のようになる。
使い方によって頻繁にアクセスするフォルダーがわかってくるので、最終的にはよくアクセスするフォルダだけをここに表示するようにする。または、ときどき設定アプリケーションを起動するという場合は、ここに設定アプリケーションのアイコンを表示させておくというのも手だ。
たまに起動するだけではショートカットキーを忘れるので、このようにすぐにわかる場所に表示しておくのはビジネスハックの一つだ。

タスクバーのカスタマイズ
Windows 11でスタートメニューと同等に、または、それ以上に重要な役割を担うUIがタスクバーだ。アプリケーションの起動、ユーティリティーの起動、ユーティリティーの設定、システムの設定、ウィジェットの表示、検索やステータス表示など、多くの機能がタスクバーに集約されている。
タスクバーの設定は設定アプリケーションの「個人用設定」→「タスクバー」から行う。
タスクバーの設定ページは次のようになっている。
こちらも基本的には自分の扱いやすいようにカスタマイズしてもらえばよいと思う。
カスタマイズの方法は人それぞれだが、タスクバーを最も効率よく使う方法は、必要なアイコンを表示し、使わないアイコンは非表示にするというものだ。
最初はカスタマイズのコツがわからないと思うが、ずっと使っていてまったく触っていないアイコンがあるなら、そうしたものを非表示にしていく。非表示にする前にクリックして動作を確認し、使いそうであれば残しておく。そうやって時々手入れをすることでタスクバーが自分にとって効率のよいタスクバーになっていく。
仮想デスクトップを使う
MicrosoftはWindows 10からWindowsに仮想デスクトップの機能を導入した。デスクトップは広い方がなにかと便利だが、現実はそうもいかない。「小さいディスプレイしか割り当てられていない」「そもそも社用PCがノートパソコンでディスプレイが小さい」というケースがある。そうした場合に役立つ機能が「仮想デスクトップ」だ。
仮想デスクトップはデスクトップをソフトウェア的に1つ以上設けることができる機能だ。デスクトップ1、デスクトプ2、デスクトップ3といった具合に、ソフトウェア的にデスクトップを作成し、そのうちの一つを表示して使用する。
こうすることで物理的なディスプレーのサイズが小さくても、ソフトウェア的に大きなデスクトップを扱っているようにすることができる。
仮想デスクトップは、タスクビューから作成したり切り替えたりできる。タスクビューは「Win」+「Tab」ショートカットキーを押すか、タスクバーにあるタスクビューのアイコンを押すことで開くことができる。
タスクバーにタスクビューのアイコンが表示されていない場合、先ほどの説明を参考にしてタスクバーの設定を変更してもらえればと思う。
タスクビューをオープンすると次のような表示になる。これはデスクトップが1つしかない状態、つまり最初の状態であることを示している。ここで「新しいデスクトップ」をクリックすることで2つ目のデスクトップを作ることができる。
デスクトップが2つになると、タスクビューの表示が次のようになる。デスクトップが2つ表示されていることがわかる。
タスクバーのタスクビューにマウスカーソルを合わせると次のようにデスクトップの切り替えを選択することができる。
デスクトップは「Win」+「Ctrl」+「←」および「Win」+「Ctrl」+「→」で切り替えることができる。仮想デスクトップをメインで使う場合にはこのショートカットキーを覚えてしまおう。

スナップレイアウトの活用
「ディスプレイのサイズが小さい」「ノートPCでディスプレイサイズが不十分」という場合、もう一つ利用価値がある機能にスナップレイアウトがある。
これはアプリケーションウィンドウを重なることがないタイル状に表示させる機能で、すべてのウィンドウを見ながら作業ができるようになるという特徴がある。スペースを少しでも有効活用するための機能だ。
スナップレイアウトはウィンドウの最大化アイコンから使用することができる。次のようにタイル表示させたいアプリケーションのタイトルバーの最大化ボタンにマウスを合わせる。
すると、次のようにスナップレイアウトの候補が表示される。
表示される候補から選択したデザインにウィンドウが配置される。たとえば次のような感じでアプリケーションが配置される。
ウィンドウを左右2つに分けるタイル配置なんかが特に便利じゃないだろう。仮想デスクトップと組み合わせると小さいディスプレイであっても便利に利用することができる。特にノートパソコンのディスプレイを主に使っているようなケースでも使いこなしてみてほしい機能だ。
さらに踏み込むならPower Automateもトライしてみよう
ある程度Windowsの動きをカスタマイズができるようになったら、さらに踏み込んだ取り組みとしてPower Automateを試してみてはいかがだろうか。
Windows 11には、デスクトップで使用できるPower Automateと呼ばれる機能が用意されている。この機能を使うとアプリケーションやWindowsの操作そのものを自動化することができる。ローコードと呼ばれるプラットフォームに分類される機能で、プログラミングの経験がなくても比較的自動化を実現できる機能だ。
いずれはこうした機能も利用することを考えておきながらWindows 11のスキルアップに取り組んでもらえれば幸いだ(参考「【連載】Power Automateで世界を変える!? Windows自動化のすゝめ | TECH+(テックプラス)」)。

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