「メールけいしちょう」がオープンデータ化 可視化してみると分かりやすい!

4月8日(月)16時26分 おたくま経済新聞


 今年から、警視庁が配信している「メールけいしちょう」が、オープンデータ化されました。これに伴い、警視庁内の様々な犯罪等のデータを誰でも活用できるようになり、犯罪予測などに生かされると期待が高まっています。

 「メールけいしちょう」のオープンデータは、地理情報システム(GIS)の技術を利用したシステムや、既存のマップアプリケーションなどにデータをプロットさせることができるもの。公開されている公然わいせつや振り込め詐欺犯人からの架電情報、子どもに対する犯罪等さまざまな種別ごとのデータがcsv形式でダウンロードできるようになっており、都内各管轄のデータもそれぞれダウンロードすることができます。

 このオープンデータを使って、グーグルマップにプロットしてみたという、子育て支援NPO職員のほづみゆうきさんの試みに筆者は注目。公開されている犯罪情報のうち、子ども関係に特化した情報をグーグルマップにプロットしています。











 こうした情報付きのマップを見てみると、データが表示されている1年の間に、声かけ事案も含め多くの犯罪等の情報が可視化され、自分が住んでいる地域にどのような犯罪が多いかを知ることができます。このマップをよく見てみると、都内で起きている子どもに対する犯罪等は割とまんべんなく発生しているのに対し、声かけ事案や公然わいせつは、犯罪発生場所が比較的偏りがあるようにも見えます。

 この「メールけいしちょう」のオープンデータ化について、詳しい話を警察関係者から聞くことができました。本来、このオープンデータはGISで読み込んで活用する使い方を想定しているということ。ただ発生場所にピンを刺しても分析にはならないため、データを統計学的に処理して、意味をもたせたものを誰でも地図で可視化させることができるということです。

 犯罪情報などのメール配信等は、他の警察でも行われていますが、メールというプレーンなテキストで配信されるのでデータとして分析することができません。しかし、オープンデータにすることで、csv形式のファイルという「機械判読可能な形式」で公開という形となり、エクセルや統計ソフトで様々な統計処理をすることが可能となります。オープンデータといえるためには、この機械判読可能な形式という要件がとても重要なわけです。

 今後、各警察が出している犯罪情報のオープンデータ化も期待したいところではありますが、現状ではハードルが高い、といえるそうです。「メールけいしちょうのデータを使うことを前提とすれば、近接反復被害理論というものがあり、それを使って犯罪予測をしようという研究がなされています。メールけいしちょうのデータで犯罪予測ができるかどうかは未知数ですが、これからの研究に寄与できる情報であることは間違いないと思います」と前出の警察関係者。各警察の上部組織である警察庁が統一したフォーマットで犯罪情報をオープンデータ化して、各管轄別に自由にデータを取得できるようになれば、警視庁だけでなく全国で、犯罪別に傾向と対策が立てやすくなりそうと考えられます。

 地理・地域交通データや人口データ、予算・税金データなど、各自治体では様々なデータをオープンデータ化しています。オープンデータは自治体全体の支出状況から図書館の各席の空き状況まで、様々なレベルで活用されており、官民それぞれの組織で、オープンデータの普及・活用を推進しています。メールけいしちょうのオープンデータ化に伴って、今後さらに防犯や生活に必要なデータがオープンデータ化されると、より一層安全な街づくりができるのではないでしょうか。



<参考>

総務省ICTスキル総合習得教材 オープンデータ・ビッグデータ利活用事例 4-1:オープンデータの利活用(PDF)

<記事化協力>

ほづみゆうき@東京都・中央区政に挑戦します!さん(@ninofku)

(梓川みいな)

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