Anthropic、「Claude」に上位プラン「Max」追加 月額100ドルと200ドルの2段階
米Anthropicは4月9日(現地時間)、AIチャットボット「Claude」の新たなサブスクリプションプラン「Max」を発表した。この新プランは、既存の「Pro」プランと比較して、利用可能なメッセージ数や処理能力の上限を大幅に引き上げている。
同社によると、Maxプランの導入はClaudeを頻繁に利用するユーザーからの「利用上限の拡大」を求める声に対応したものである。Claude Proプラン(月額20ドル/年間200ドル)は無料プランの少なくとも5倍の利用量を提供するが、複雑なプロジェクトの遂行、大規模なデータ分析、長文の文書作成・編集といった継続的かつ高度な対話が求められる業務において、従来のプランでは上限がボトルネックとなるケースが増加していたという。Maxプランは、こうしたニーズに応え、ユーザーが中断を気にせず、作業に集中できる環境の提供を目的としている。
Maxプランには、利用頻度や用途に応じて選択可能な2つのレベルが用意されている。
Expanded Usage(月額100ドル):Proプランの5倍の利用上限を提供。執筆、コーディング、データ分析など、多様な用途でClaudeを日常的に活用するユーザーに適している。
Maximum Flexibility(月額200ドル):Proプランの20倍の利用上限を提供。業務全般にわたりClaudeと連携し、長時間の対話や大規模な処理を日常的に行うパワーユーザー向けのプランである。
OpenAIのChatGPTの場合、個人向けの有料プラン「ChatGPT Plus」(月額20ドル)からのアップグレードは「ChatGPT Pro」(月額200ドル)になる。高度な機能を必要とするユーザーニーズに応えるプランだが、PlusからProの料金差が大きい。一方、AnthoropicはChatGPT Proが提供するような「無制限アクセス」は提供していないものの、月額100ドルのExpanded Usageを設定することで、個人や小規模チームでも導入しやすい価格帯の選択肢を用意している。
Maxプランの加入者には、利用上限の拡大に加え、混雑時の優先アクセスや、使用状況に応じた柔軟な利用量の調整機能も提供される。また、Anthropicが今後リリースする最新のAIモデルや新機能への優先アクセス権も付与される。これにより、Anthropicは管理された新機能のテスト環境を確立し、パワーユーザーからのフィードバックを製品・技術開発に活かす好循環を生み出せる。