航空機の技術とメカニズムの裏側 第429回 航空機とセンサー(11)自衛隊機などに見る機体から離して使いたいセンサー

2024年4月16日(火)9時5分 マイナビニュース

航空機とセンサーについて、10回にわたり紹介してきたが、これまで取り上げた、各種の航空機搭載センサーはいずれも、機体に取り付けて使うものだった。たいていの場合にはそれで用が足りるが、たまに例外が発生する。→連載「航空機の技術とメカニズムの裏側」のこれまでの回はこちらを参照。
MADはとても鋭敏
その一つがMAD(Magnetic Anomaly Detector)。字義通りに解釈すると「磁場の変動を検知する機器」というぐらいの意味になる。そして機能もその通りだ。いったい何のために使用するのか。
それが潜水艦の探知。若干の例外があるが、潜水艦とは要するに「海中をウロウロする、巨大な鉄の塊」である。そして鉄の塊だから、当然ながら磁気の影響を受ける。もしも、その潜水艦の船体が磁気を帯びれば、潜水艦がいるときといないときとで、磁場の状況に変化が生じるはずだ。
それを検出することで潜水艦の有無を調べるのがMADの仕事。しかし、巨大とはいえ海中にいる相手が引き起こす磁場の変動は、比較的、微弱になるだろうと想像できる。すると、MADは微小な磁場の変動を検出できなければ仕事にならない。
ところが、微小な磁場の変動を検出できるようになれば、それは違う課題を生み出す。潜水艦以外にも、磁場の変動を発生する原因はあるわけで、そちらにも影響されてしまうのだ。MADはいちいち磁気の発生源を区別してくれない。
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