テレビを置かない方がよい場所ってありますか?【専門家が解説】
2025年4月19日(土)21時10分 All About
意外と悩ましいテレビの置き場所。実際のところ、避けるべき場所はあるのでしょうか。「All About」ガイドで、家電のスペシャリストの安蔵靖志が解説します。
「All About」ガイドで、家電のスペシャリストとしてテレビやラジオ、新聞、雑誌など多数のメディアに出演する安蔵靖志が解説します。
(今回の質問)
テレビを置かない方がよい場所ってありますか?
(回答)
高温多湿な場所や直射日光が当たる場所などは避けましょう。
どういうことなのか、以下で詳しく解説します。
テレビが故障・劣化しやすい場所は避けましょう
テレビを設置する際には、その場所が故障や劣化の原因にならないように考慮することが重要です。以下のような場所にはテレビを置かないようにしましょう。高温多湿な場所
テレビは電子機器であり、内部に熱が発生する部品が含まれています。風通しが悪い場所や直射日光が当たる所、高温多湿な環境では過熱しやすく、内部部品が劣化するリスクが高まってしまうことも。防水性能を備えているなど、キッチンやバスルームなどでの使用に適したテレビでない限り、湿度が高い場所は避けましょう。直射日光が当たる場所
日光が直接当たると、テレビの画面に反射が生じ、視聴が困難になったり、色が不自然に見えたりすることがあります。また、紫外線によって画面の劣化が進む可能性も。窓際に設置する場合はカーテンなどで直射日光を避けるようにしましょう。振動の多い場所
脇にスピーカーや音響機器がある場合、その振動がテレビに伝わることで故障を引き起こす可能性があります。また、子どもやペットのいる家庭では、動き回ることで振動が加わることも考えられるため、安定した場所に設置しましょう。狭いスペース
換気が悪い狭いスペースに設置すると、テレビが熱を逃がせず過熱するリスクが高まります。また、背面が壁に密着していると、電源コードや接続ケーブルの取り扱いに不便が生じる可能性も。不安定な棚や支え
場所によっては、棚が不安定だったり、揺れやすかったりすることがあります。テレビが落下するリスクが高まるため、しっかりした支持のある台や家具を選ぶことが大切です。おすすめのテレビの置き場所は?
反対に、以下のような場所はテレビを置くのにおすすめです。通気性のよい場所
テレビは熱を生成するので、周囲に十分なスペースを持たせることが重要です。通気性のよい場所を選んだり、背面にスペースを設けることで、熱がこもらない環境を作り出します。視聴位置に配慮した場所
家族の視聴スタイルに合わせ、座っている位置から適切な距離を考慮することが重要です。テレビ画面の大きさから導き出される視聴距離の目安として、画面のサイズの約1.5倍から2.5倍が理想とされます。適切な高さ
テレビの高さも重要です。視聴者が座った状態で目線がちょうどテレビの中央にくるような高さに設置することを心がけましょう。これにより、首や目の負担が減り、快適に視聴できます。周囲の照明環境
明る過ぎる場所や暗過ぎる場所は避けましょう。適度な周囲の照明があれば、映像の見やすさが改善されます。特に薄暗い環境での視聴は目に負担をかけることがあるので、間接照明などの導入を検討するとよいでしょう。電源とケーブルの取り回しができる場所
安定した電源が近くにあり、ケーブルの取り回しができるスペースがある場所を選ぶことも重要です。テレビを置く場所は、故障の可能性を下げることや視聴体験に直結します。高温多湿や直射日光が当たる場所は避け、位置や高さ、周囲の環境にも配慮することで、快適な視聴体験を得られます。このような点を考慮しながらテレビを設置すれば、長く快適に利用できるでしょう。
この記事の筆者:安蔵 靖志
ビジネス・IT系出版社で編集記者を務めた後、フリーランスに。記事執筆のほか、テレビやラジオ、新聞、雑誌など多数のメディアに出演。ラジオ番組の家電コーナーの構成なども手掛ける。
(文:安蔵 靖志)