グレートバリアリーフを蝕む白化現象、サンゴ礁の3分の2がすでに白化

4月21日(金)22時3分 GIZMODO

グレートバリアリーフを蝕む白化現象、サンゴ礁の3分の2が既に白化


どんどん白化しています。

過去最大級の白化現象に見舞われた昨年に続き、オーストラリアのグレートバリアリーフでは、今年もサンゴ礁の白化現象が観測されています。最近行なわれた調査では、今やサンゴ礁の3分の2が白化しており、この世界屈指の生態系がかつての輝きを取り戻せるかは不明とのこと。

昨年の状況からしてそんなことになるんじゃないかという気配はありましたが、やっぱりそうなりました。先日、オーストラリア国立珊瑚礁白化対策チームの科学者テリー・ヒューズ氏が、グレートバリアリーフの水中及び空中のスキャンを終えましたが、900マイル(約1,500km)に広がる800礁、グレートバリアリーフの3分の2が激しい白化現象によって荒廃していたことが判明したのです。

昨年は北部の3分の1が白化に見舞われたので、史上初めての2年連続での白化現象となります。それ以前には、1998年と2002年にも激しい白化が観測されていました。


サンゴ 白化 1


ヒューズ氏はジェームズクック大学の記事で「白化は地球温暖化による記録破り気温によって引き起こされる」「今年、2017年はエルニーニョ現象がなくても、大規模な白化を観測した」と述べています。

サンゴは藻(褐虫藻)と共生関係にあり、それらがサンゴの鮮やかな色の源となっています。でも海水の気温が高すぎたり汚染されていたりすると、サンゴはストレスを感じ、藻を放出してしまいます。そうするとサンゴは白色になり、この時点では死んでいませんが、衰弱し病気にかかりやすくなります。好ましい環境が戻ればサンゴは復活しますが、時間がかかるのです。


サンゴ 白化 2


上空での観測を行った同機関のJames Kerry氏は「成長の早いサンゴであっても、完全に回復するには最低でも10年かかります。そのため、12カ月ぶりの大規模な白化によって、2016年にダメージを受けたサンゴ礁が回復する見込みはゼロになりました」とコメントしています。

さらに先月末には、大型サイクロン(通称:デビー)がグレートバリアリーフを直撃して、60マイル(約100km)の範囲が被害に遭ったのです。「サンゴ礁が複数の衝撃で苦しんでいるのは明らか」とヒューズ氏は説明します。

また「これらの中で最も差し迫っているのは間違いなく地球温暖化だ。気温が上がり続ければ、サンゴはもっとこういった現象に見舞われるようになる。1℃の温暖化で、過去19年で既に4回の白化現象が発生した。結局のところ、二酸化炭素を削減する必要があり、残された時間は急激に減りつつある」とのこと。


サンゴ 白化 3


グレートバリアリーフの3分の2がすでに白化してしまった今、心配なのが残る南部です。というのもThe Guardianによれば、白化したサンゴが回復するには白化されていないサンゴにつながっている必要があるとのこと。このままでは全体が白化してしまって、その回復するチャンスですら犠牲になってしまうかもしれません。サンゴ礁が二度と元に戻らない絶望的な状況になりかねないのです。

・誰が何を言おうと地球温暖化は進んでいて、原因はやっぱり人間

image: ARC Centre of Excellence for Coral Reef Studiessource: ARC Centre of Excellence for Coral Reef Studies, James Cook University, The Guardian

George Dvorsky - Gizmodo US[原文](たもり)

GIZMODO

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