AIエージェントはツールではなく労働力 - 「AI Control Tower」を発表したServiceNowのプラットフォーム戦略
2025年5月13日(火)11時0分 マイナビニュース
ServiceNowがAIエージェント戦略を進めている。ServiceNowが5月6日〜同8日まで米ラスベガスで開催した年次カンファレンス「Knowledge 2025」で自社プラットフォームを「ServiceNow AI Platform」と呼び、AIエージェント管理の「AI Control Tower」、複数のエージェントが相互運用するための「AI Agent Fabric」などの機能を発表した。
Knowledgeでシニアバイスプレジデントでプロダクト、ServiceNow AI Platform担当のNirankush Panchbai氏に、新製品を中心に話を聞いた。
ServiceNowのCMDBを土台とした「AI Control Tower」
○KnowledgeでServiceNowは「AI Platform」を打ち出しました。
Panchbai氏(以下、敬称略):ServiceNowは「Now Platform」をAI Platformとリブランドします。Now Platformの強化はAIエージェントに関連したものが中心となっており、顧客側もAIのプラットフォームとして利用しているという現実を反映しました。
実際、ServiceNowのプラットフォームには、AIエージェントの構築、管理、協調など活用に必要な技術やツールが揃っています。われわれのプラットフォーム上で4兆回のワークフローが実行されており、データの宝庫といえます。
このデータをプロセスマイニングで分析すると、エージェントがどこで必要か、ボトルネックがどこにあるのか、非効率な部門がどこなのかが明らかになり、エージェント戦略を進めることができます。
○Knowledgeでは多くの発表がありました。AI関連での目玉を教えてください。
Panchbai:最初にピックアップしたいのが「AI Control Tower」です。この製品の背景として、ServiceNowはAIはすでに現実のものとして浸透が始まっており、もはやツールではなく、労働力となっていると見ています。であれば、従業員を管理するように、労働力となったAIを管理する必要がある。それを実現するのがこの製品です。
AI Control Towerの土台にあるのはServiceNowのCMDB(構成管理データベース)です。20年もの間、IT部門はこのCMDBを“唯一の真の情報源”として、資産が加わればその情報を追加してきました。
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