魔王と戦う動機がせつなすぎる…… めめしい野郎どもの冒険物語『メメシス』単行本発売

5月18日(金)12時52分 ねとらぼ

『メメシス』第1巻

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 『週刊少年サンデー』に連載中のファンタジー漫画、『メメシス』(柳生卓哉)の単行本第1巻が発売されました。冒頭から2人の戦士が強大な魔物を打ち倒す、迫力の戦闘シーンがめじろ押し。これは熱い冒険物語……と思いきや、彼らの戦う動機が非常にしょうもないせいで、じわじわとギャグへ転がっていく展開がたまりません。
 舞台は魔王が世界の4割を支配する世界。アシューとキジラの2人組は魔王討伐を目指し、戦いの日々を送っています。ところが彼らには奇妙なクセが。高名な勇者・レオンの名を聞くと、激しい怒りを見せるのです。いったいなぜ……?
 そんな読者の疑問をよそに旅を続ける2人は、たまたま女性戦士のリンダを魔物から救います。そして彼女のかたきである「岩石巨兵」討伐を手伝うことに。相手は「歩く城塞(じょうさい)」とでも呼ぶべき巨人です。その強大さに圧倒され、立ちすくんでしまうリンダ。するとアシューとキジラは「俺たちが行く」と、2人だけで戦いに臨みます。
 「なぜそこまで命を懸けるのか」と問われ、アシューたちは初めて戦う理由を明かします。実はこの2人、もともと勇者レオンの仲間。ところが一緒に旅すること3年目、レオンに言い寄ってきたセクシーな女性2人組に、パーティでの居場所を奪われてしまったのです。どうやらレオンは、長年の絆よりも色気を選んだ様子。リーダーの女好きがもとでパーティ崩壊とか、ネトゲで見たことあるなあ……。
 心をえぐるようなダメ出しまで食らい、悲しみの底に落ちたアシューたちは、悔しさをバネにして精進。レオンより先に魔王を倒し、自分たちをクビにしたことを後悔させてやろうと戦ってきたのでした。この未練がましい話に、リンダも「そんなしょうもない理由で……」とあきれ顔。ああっこの漫画、主人公が“めめしい”から『メメシス』なのか……?
 衝撃的な秘密を話し終えると、岩石巨兵へ真っ向から挑む戦士たち。苦境に陥っても、レオンに受けた仕打ちに比べればたいしたことがないとはねのけ、勝負を優勢に持ち込みます。そして苦し紛れに敵が「勇者レオンでもないくせに」と悪態をついた瞬間、彼らの心に再び激情が。「今レオン……関係ないだろが……」と、怒りの刃で岩石巨兵を粉砕します。恐ろしいほどの強さですが、その根源を思うとせつない気分にさせられますね。
 「レオンよ……私たちをフッたこと……チビるほど後悔さす……!!」と決意する、恋物語と勘違いしそうなアシューたちのせりふで第1話は終了。この先も彼らの生い立ちが明らかになる第3話、彼らと同じく仲間に捨てられた過去を持つ女性武闘家・ローズが登場する第4話と、物語はどんどんふくらんでいきます。しかもローズの元仲間は、レオンが新たにパーティへ迎えた女性たちという、ややこしい人間関係が。続きが気になって仕方ない。
(C) 葛西尚/小学館

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