「ゆうちょPay」を使ってみた どんなメリットがある? 不満点は?

5月26日(日)6時0分 ITmedia Mobile

ゆうちょ銀行の口座直結で支払える「ゆうちょPay」

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 ゆうちょ銀行は5月8日にコード決済サービス「ゆうちょPay」を開始した。ゆうちょPayの決済では、スマートフォンのアプリに表示されたQRコードやバーコードを提示することで、あらかじめ登録したゆうちょ銀行の口座から決済金額が即時引き落とされる。また東急線の駅券売機から現金を引き出せる「キャッシュアウト」機能にも対応する。
 早速使ってみたので、利用方法や所感をまとめた。
●ゆうちょPayに使用口座を登録する
 ゆうちょPayを利用するには、まずストアからアプリをインストールして、ゆうちょ銀行口座を登録する必要がある。工程自体はシンプルだが、ある程度時間を必要とする作業なので、在宅時に時間のあるときなど、前もって登録しておこう。iOSとAndroidの両対応だが、本稿ではiPhoneを用いて検証した。
 アプリを起動し、「アカウント登録」を選択したら、メールアドレスと希望のログインIDを入力する。入力したメールアドレスあてに6桁の確認コードが送信されるので、これを使って登録を進めよう。次画面で、氏名や生年月日、職業などの基本情報の入力、使用したいパスワードの設定を行う。
 続いて、支払いに使用するゆうちょ銀行口座を登録する。PayPayやLINE Payのようにクレジットカードを登録したり、プリペイド残高をチャージしたりするような、複数の決済手段があるわけではないので、ハードルはやや高い。
●ゆうちょPayで支払う
 ゆうちょPayが使用できるのは、現時点で一部の量販店やドラッグストアなどに限られる。既報の通り、飲食店やコンビニは6月中旬以降、順次対応する予定だ。今回は既に対応しているドラッグストア「ウエルシア」の店頭支払いでゆうちょPayを使用してみた。
 手順はシンプルで、ゆうちょPayアプリの画面をタップし、表示されたコードをレジに見せるだけ。コード読み取り画面も選べるので、店舗によってはこちらを使用する機会もあるだろう。
 今回はPOSレジに接続したリーダーでバーコードを読み取ってもらい決済完了。PayPayやLINE Payアプリのように決済時に音は鳴らず、画面表示が更新されるだけ。なお、レシートには「銀行Pay」と記載があった。
 ゆうちょPayには、今のところ大規模な還元特典があるわけではない。そのため、「口座即引き落としで支払いができる」以上のメリットはない。また、現状ではペイメントで使用できる店舗も限られている。便利な決済手段になるかどうかは今後の普及度合いにかかっているだろう。
 ちなみに、支払い上限金額は、初期設定値で1日あたり10万円、1カ月あたり50万円となっていたが、5月15日22時以降に口座を登録した場合には、1日あたり3万円、1カ月あたり3万円に改められている。アプリ内では3万円を超える上限金額の変更はできない。
 上限金額を変更するには、アプリ内の「ヘルプ・規約」→「お問い合わせ」を選択し、問い合わせフォームから「利用上限金額の引き上げを希望する」を送信しなければならない。その後、パスワードが簡易書簡で口座の住所あてに送られてくるので、再度お問い合わせフォームで上限金額の希望額とパスワードを入力し、送信すればよい。2〜3営業日で変更の通知がメールで送られてくるらしい。
 一連の手順に郵送が含まれるため、上限金額の変更を望む場合には、前もって準備しておく必要があると頭に入れておこう。なお、3万円未満の上限金額はアプリ内から変更できる。
●キャッシュアウトが便利
 ゆうちょPayの特筆すべき機能として、東急電鉄の券売機から現金を引き出せる「キャッシュアウト」がある。これは東急線の駅券売機にQRコードを読み込ませることで、現金を引き出せるというもの。使用できるのは首都圏の一部エリアに限られてしまうが、現金が手元になくATMもすぐには見つからないようなシーンで活躍する。
 同機能は初期状態ではオフになっているので、初回利用時には設定をオンに切り替えよう。
 初期設定が済んだら再度キャッシュアウトを選択し、引き出したい金額を選択して操作を進める。券売機の前でこの操作を行うと時間がかかってしまうので、慣れるまではQRコードを表示させてから券売機に並ぶのがいいだろう。
 QRコードを表示できたら、東急線の駅にあるQRコードリーダー付きの券売機で操作する。スマートフォンに表示されたQRコードをかざせば、指定した額の現金が引き出される。なお、キャッシュアウト機能で出金できるのは1万円札のみだ。
 キャッシュアウト機能に関して注意したいことは2点ある。1つは、東急線であっても「こどもの国線」など一部路線は対応していないこと。もう1つは利用可能時間が5時〜23時に制限されていることだ。つまり、終電間際は利用できない。
 キャッシュアウト利用時の手数料は、2019年6月30日まで無料。7月1日から2020年1月3日までは100円(税別、以下同)。それ以降は、平日8時45分〜18時が100円、上記以外が200円となる。
●LINE Payと合わせてスマホからの出金手段として覚えておこう
 本音を言うと、レビュー用にゆうちょPayを数回使用した後は、数あるスマホ決済サービスのうち、あえてゆうちょPayを使おうという気持ちにはならなかった。そもそも、ゆうちょ銀行を連携するとしても、他のコード決済サービスの方が利用可能な店舗は多い。
 最大の利点といえる郵便局での支払い対応は、2020年2月から徐々に展開する予定であり、まだ当分先の話だ。また、現時点では個人間送金にも対応しておらず、他に特筆すべき機能はない。先着100万人に現金500円がプレゼントされる「ゆうちょPayデビューキャンペーン」は実施されているが、定番のコード決済アプリ群と比べるとやや地味だ。支払い時の大規模な還元キャンペーンはないため、すぐに使い始めるためのモチベーションに欠ける印象がある。
【訂正:5月27日17時55分】初出時、「ゆうちょPayデビューキャンペーン」の対象人数を「先着100人」としていましたが、正しくは「先着100万人」です。おわびして訂正いたします
 一方、東急線を通勤や通学などに利用しており、キャッシュレス生活になじんだゆえに現金をつい忘れてしまうような人にとっては、駅の券売機をATM代わりに現金を引き出せるのは貴重な機能だ。エリアが限られるために、万人向けとは決して言えないのが残念だが、いざというときにスマートフォンだけで現金を取り出せる手段用として重宝する。
 現金を引き出せるスマホ決済サービスとしては、全国のセブン銀行ATMから出金可能な「LINE Pay」も挙げられる。キャッシュレスを徹底する際には、コンビニではLINE Pay、東急線ではゆうちょPayから現金を引き出せるようにしておき、シーンごとに賢く使うといいだろう。該当エリアに住んでいる人は、ゆうちょPayもキャッシュカード代わりに登録しておくことを勧めたい。

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