テックトピア:米国のテクノロジー業界の舞台裏 第31回 PerplexityのAIブラウザ「Comet」を体験、「これは便利」と感じる一方で抱える不安も

2025年5月27日(火)7時0分 マイナビニュース


ブラウザにAIが深く統合された「Comet」
一部のユーザーを対象に、Perplexityの「Comet」ブラウザの早期アクセスが始まり、約1週間使用してみました。従来のブラウザがAIアシスタントを後から拡張機能として取り込んでいるのに対し、CometはAIを核として設計され、ブラウザにAIが深く統合されています。「テックトピア:米国のテクノロジー業界の舞台裏」の過去回はこちらを参照。
結論から言うと、良くも悪くもPerplexityらしいブラウザだと感じました。
Perplexityといえば、対話型AIが普及し始めたころに、いち早く実用的なAI検索を提供し、大規模言語モデル(LLM)を用いた生成AIの大きな可能性を私たちに示してくれた存在です。
しかしその一方で、情報収集のあり方について「robots.txt無視疑惑」や「コンテンツの不適切な利用・盗用疑惑」といった批判も受け、AIにおける倫理的なデータ収集と利用の議論を活発化させるきっかけともなりました。
Cometは、そうしたPerplexityのDNAを受け継ぎ、AI機能やサービスを積極的に統合することで、直感的で効率的なWebブラウジング体験を提供してくれます。しかし、その裏側にはAIにどこまでの作業を委ねるのか、情報共有とプライバシー保護をどう両立させるのかといった、デリケートな課題が横たわっています。
高い利便性と引き換えに、ある程度の情報共有やトラッキングを受け入れるユーザーもいれば「踏み込みすぎだ」という批判の声も上がるかもしれません。
CometはChromiumをベースにしており、UIデザインは一般的なブラウザのレイアウトを踏襲しています。その上で、ホーム画面、新規タブ、アドレスバー、右クリックからのコンテキストメニュー、そして画面右側のサイドバーなど、複数の場所からPerplexityにアクセスできるように設計されています。
Microsoft EdgeにもCopilotサイドバーがありますが、Cometはそれ以上に多様なアクセス手段を提供しており、AIとの対話をよりスムーズに始めることができます。
ブラウザ自体がユーザーを代理する
Cometは軽量な言語モデルを内蔵し、Perplexityのサービスと同様、ユーザーとの対話内容に応じて最適なAIモデルを自動的に選択するので、クラウドとの不要なやり取りや重いモデルの使用を避け、スムーズなインタラクションが実現されています。
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