MITが引き伸ばし具合でみるみると色が変化する繊維を開発

6月14日(木)18時30分 GIZMODO


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Image: MIT

医療現場以外でも活躍しそう。

静脈性潰瘍といった、静脈が下肢の血を体に送り返しにくくなっている症状に有効である包帯圧迫療法は、血流を促進するという効果がある一方で、最適な圧迫圧をかけられているのかが分かりにくいというデメリットがあります。しかし、そんな問題点を解消してくれる素材ができました。

MITの研究チームが、引き伸ばし具合で色が変化する繊維を開発。それを織り込んだ弾性包帯は伸ばす程度によって色が変わるため、圧迫療法で患者が包帯を巻かれる際に好みの圧力を色で認識できるようになります。カラーチャートと共に使えば、個人の差や技量に関係なく誰が巻いても最適な圧迫圧で巻けるのです。

多くの病状を治療するうえで適切な圧迫圧がとても重要だと説くのは、機械工学の助教授Mathias Kolleです。彼はプレスリリースでこう語りました。

このような繊維は、包帯が加える圧力について教えてくれます。しかも、それぞれが望む圧力に合わせて簡単に見分けがつくよう色を反射する仕様に設計できます


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Image: MIT
伸び具合によって、虹色の変化を見せる繊維。
繊維の色が変わる仕組みは、多層膜による干渉に起因する構造色という現象によるもの。メタリックな青色に輝く南国の果物マルガリタリア・ノビリスに着想を得たKolle助教授らが、その果実のフォトニック構造を合成物質で再現する方法を探し求めて、引き伸ばせる素材から多層の繊維を作ったのです。

繊維は丸まった透明なゴム製素材の極薄な層で構成されていて、光は1つ1つの層で反射します。各層で反射された光の干渉の仕方は膜の厚さによって変わるため、繊維の伸ばし具合によって色が変わるという仕組みです(伸ばすと薄くなる)。なお、繊維の層の厚さを調節して好みの色を出すようにすることもできるとのことで、使い道はいくらでもありそう。

しかし現段階で生産できるのは数インチ程度の長さでしかないため、研究者たちは製造プロセスを拡大して、一度にメートルあるいはキロ単位で製造できるようにしたいとか。

プレスリリースではコンプレッションウェア(適度に体を圧迫するスポーツ衣類)への応用が言及されていましたが、ここはぜひともバルセロナ材料科学研究所(ICMAB)が開発した虫色のフィルムと合わせて、何か面白いことに使ってほしいなと思いました。

一歩一歩で色が変わるスニーカーとか出てきそう。


Image: MIT
Source: MIT
Reference: Wikipedia

(たもり)

GIZMODO

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