日本マイクロソフトとソフトバンクが提携 - Microsoft Teamsで固定電話が使える「UniTalk」サービス

6月17日(月)21時40分 マイナビニュース

日本マイクロソフトおよびソフトバンクは2019年6月17日、都内で記者発表会を開催し、Microsoft Teams用音声通話サービス「UniTalk」を8月1日から提供することを明らかにした。基本的には法人向けサービスだが、Office 365の企業向けコミュニケーションツールであるMicrosoft Teamsを拡張するサービスとして、その概要をお伝えしたい。

企業に勤めている読者諸氏の大半は、「03」「06」などから始まる固定電話の番号が名刺に印刷されていることだろう。一方で、スマートフォン以前の携帯電話が普及し始めたころ、名刺から固定電話番号を削除し、携帯電話番号だけを印刷するフリーランサーが増えた覚えもある。筆者は今も固定電話を残しているが、とある年配の担当者から「やっぱり固定電話でないと」という意味合いの褒められ方をした。

だが、現在では固定電話を仕事で使う場面は皆無に近く、最近はメールの署名に「電話は極力避けてほしい」旨の一文を追加している。世間では働き方改革という文脈のもと、場所を問わないワークスタイルとして、社内ではフリーアドレス、社外ではリモートワークが広まってきた。このような社会背景をもとに、日本マイクロソフトとソフトバンクは戦略的パートナーシップを終結し、UniTalkの提供に至ったのだろう。

まずは、UniTalkのサービス概要を説明したい。Microsoft 365 F1/E3/E5、もしくはOffice 365 F1/E1/E3/E5ライセンス契約ユーザーを対象に、通話管理とPBX(Private Branch Exchange:企業内電話交換機)機能を実現するソフトバンクの「Phone System」、そしてUniTalk専用Microsoftライセンスとなる「SoftBank Calling for Office 365」を組み合わせた形だ。簡単にいえば、Microsoft Teamsのユーザーが固定電話番号(0AB-J番号)を持ち、PCやタブレットで発着信が行える。

月額料金(税別)は、Phone Systemが870円、UniTalkが800円(UniTalk番号基本料の300円と、SoftBank Calling for Office 365が500円)。さらにUniTalkの初期費用として1,000円が発生し、別途ユニバーサルサービス料がかかる。

UniTalkを平均的なクラウドPBXと比較してみよう。クラウドPBXでは、電話機や主装置の代金として2,000円から10,000円程度だが、UniTalkは従業員1人あたり月々800円+870円=1,670円(税別)と、NTT東日本が提供するアナログ電話の基本料金1,700円より安価だ。

さらに、アナログ電話は基本的に従量制の通話料が発生するものの、UniTalkは国内通話定額なので、従量制の通話料は発生しない。筆者のようなフリーランサーにも魅力的なサービスだが、個人事業主が申し込めるか否か、現段階では不明。より詳しい情報は、ソフトバンクの法人向けページを参照してみてほしい。

一般的に、外出先で「電話」を使う仕事としては、会社から支給されたスマートフォンで顧客や取引先対応という場合が多いだろう。これがUniTalk導入後は、固定電話+内線となるため、使う電話番号は1つですむ。場所を問わないワークスタイルはもちろん、顧客対応の効率化も図れるだろう。

上記のユースケースについて、モバイル回線の収益が減少する可能性を問われると、ソフトバンクは「Microsoft Teams利用企業で固定電話の活用が広まる一方で、モバイルならではのサービスを提供することで併用される」(ソフトバンク 代表取締役 副社長執行役員 兼 COO 今井康之氏)と回答した。

業務やプライベートを含め、固定電話の解約を思案中の筆者個人としては、UniTalkに興味をひかれる。もの足りなく感じたのは、「110」「119」などの緊急電話に代表される3桁番号に未対応である点と、国際電話サービスやMNP(番号ポータビリティ)サービスへの対応が2019年10月以降の予定という点。UniTalkの利点のひとつは、地域性を維持した固定電話番号を利用できることだが、使用中の電話番号をMNPできないのは魅力を損ねる。ただしソフトバンクは、一定期間内の利用や一時的な社用番号発行といった限定的な使い方も想定している。長く大きくUniTalkが普及していくには、MNPへの対応が鍵を握りそうだ。

阿久津良和(Cactus)

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