Facebookが独自の暗号通貨を発表! 巨大SNSの参加でどう変わる?

6月28日(金)9時47分 grape

ニッポン放送で「タモリのオールナイトニッポン」などのディレクターなどを務め、現在はBayFMでITコメンテーターとしても出演中の土屋夏彦が、最近のIT・科学・経済のニュースを独自の目線で切り取ります。

Facebookが独自の暗号通貨を発表! ネット世界で共通で使えるメリットやいかに

2017年12月、一時200万円を超えたビットコインがその後大暴落し、一時期は40万円前後となっていましたが、この4月から一時期の低迷を脱して現在(6月24日現在)116万円台にまで復活してきています。そんな中SNS大手のFacebookが6月18日、Facebookで活用できる暗号通貨『リブラ(Libra)』と、それを保存しておくことができるデジタルウォレット『カリブラ(Calibra)』を発表しました。これまでもFacebookが独自の通貨を発表するのではないかとウワサされていましたが、それがついに現実のものとなりました。

『ソーシャルメディアラボ』による2019年6月更新のSNS最新動向データによれば、Facebookの国内におけるアクテイブユーザー数は2800万人、全世界では23億7500人。ちなみにLINEの国内利用者数は8000万人以上ですが、世界では2億2000万人と遠くおよびません(twitterの世界ユーザー数も3億人程度)。そんな巨大ソーシャルネットワークがいよいよ本気開始なんです。

公式ページによれば『リブラ』のミッションは『数十億人のエンパワーメントにつながる、シンプルでグローバルな通貨と金融インフラを提供すること』だそうです。なぜならいまもなお、世界の3割を占める17億人の成人が゙従来の銀行を利用できず金融システムの外にはじき出されているからだと書かれています。

また、従来の送金サービスなども国境をまたぐ際には、未だ処理が完了するまでに3〜5日ほどの営業日を待つ必要があります。クレジットカードなら世界共通のATMでお金を引き落とすことはできますが、銀行から実際に引き落とされるのは1か月以上あとの話になります。

銀行口座にいくらお金があっても、外国にいると未だに自分の口座からお金は引き落とせません。にもかかわらず10億人が携帯電話を持ち、約5億人がインターネットにアクセスできます。

世界中で、貧しい人ほど金融サービスにより多くのお金を払っており、一生懸命働いて得た収入は送金や借越やATMの手数料に消えていくというわけです。

アメリカ国内でのローンはいまや年利が400%以上、100ドル借りるための手数料が30ドルにものぼる…こうした現状を変えるために『リブラ』を世に送り出すというわけです。

『リブラ』にはFacebookが開発したブロックチェーン技術が採用されており、採用する企業はこれらのセキュリティ機能を活かせるよう独自の開発言語『move』も用意されています。パートナー企業にはすでに MasterCard、Visa、PayPal、Uber、Spotifyなど28社(Facebook含む)が名を連ねています。

さらにFacebookはこのために、なんとスイスのジュネーブにFacebookとは独立した組織として『リブラ・アソシエーション(Libra Association)』を立ち上げ、リブラのネットワークと通貨を管理、また子会社として『カリブラ(Calibra)』も設立し、リブラのやりとりに使えるデジタルウォレットをユーザーに提供します。

『リブラ(Libra)』を利用したい場合は、それぞれの国の政府が発行したIDを取得、特に画期的なことは、銀行やクレジットカードレベルのセキュリティ技術を採用していることと、銀行口座などがなくても世界共通の金融機関として利用できるようになるということで、ついに国に認められた世界共通の暗号通貨が誕生しようとしています。

Facebookのマーク・ザッカーバーグCEOは自身のFacebook投稿で、「エキサイティングな旅の始まりだ。さらなる情報を共有するのが楽しみだ」と語っています。

日本国内でも『ライン(Line)』が銀行口座がなくてもコンビニや公共料金の支払いができたり、少額手数料の送金サービスなどもを始めていますが、これからの世界を駆け巡るお金の動きに何が起きるかどうなるのか注目であることは間違いなさそうです。


[文・構成/土屋夏彦]

土屋夏彦

上智大学理工学部電気電子工学科卒業。 1980年ニッポン放送入社。「三宅裕司のヤングパラダイス」「タモリのオールナイトニッポン」などのディレクターを務める傍ら、「十回クイズ」「恐怖のやっちゃん」「究極の選択」などベストセラーも生み出す。2002年ソニーコミュニケーションネットワーク(現ソニーネットワークコミュニケーションズ株式会社)に転職。コンテンツ担当ジェネラルプロデューサーとして衛星放送 「ソネットチャンネル749」(現アジアドラマチックTV★So-net)で韓国ドラマブームを仕掛け、オンライン育成キャラ「Livly Island」では日本初の女性向けオンラインで100万人突破、2010年以降はエグゼクティブプロデューサー・リサーチャーとして新規事業調査を中心に活動。2015年早期退職を機にフリーランス。記事を寄稿する傍ら、BayFMでITコメンテーターとしても出演中、ラジオに22年、ネットに10年以上、ソーシャルメディア作りに携わるメディアクリエイター。

出典 Libra Association/Introducing Libra/Calibra

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