東京2020大会、5Gで臨場感あふれる新たなスポーツ観戦を - NTTとドコモが技術提供

7月1日(木)18時18分 マイナビニュース

NTTおよびNTTドコモは1日、東京2020組織委員会と共同で「TOKYO 2020 5G PROJECT」について発表しました。5G×最新技術の組み合わせにより、セーリング、水泳、ゴルフなどの各競技においてスポーツの観戦スタイルを刷新していく考えです。
○史上最もクリエイティブな大会に
発表会の冒頭、東京2020組織委員会の三木泰雄氏は「東京2020大会を、史上最もクリエイティブな大会として実現すべく、取り組みを進めてきました。組織委員会とパートナーが持てる力を合わせて、新たなスポーツ観戦の形を具現化していきます」と挨拶しました。
5G技術により「距離の壁」「時間の壁」「空間の壁」を乗り越えていくと三木氏。例えば、セーリングでは5Gの高速大容量の特徴を活かして超高臨場な映像を遠隔地に届け、水泳では5Gの低遅延性によりリアルとバーチャルを完全に同期させた観戦体験を、ゴルフでは5Gの高速大容量性で多地点における高解像度映像を提供していく考えです。
このTOKYO 2020 5G PROJECTにより、東京2020大会は「商用5Gサービスをフル活用した最初のオリンピック」になると三木氏。これをレガシーとして次世代につなげていきたい、と意気込みました。
○陸にいながら海上の臨場感!?
続いてNTTグループの担当者から、取り組みの詳細について説明がありました。
セーリング競技ではこれまで、防波堤から双眼鏡を使って観戦するスタイルが一般的でした。これを5Gと超高臨場感通信技術「Kirari!」を組み合わせることで、あたかも間近で洋上のレースを観戦しているような臨場感を提供します。
具体的には、複数の4Kカメラを搭載したドローンおよび、船上で撮影した映像を5Gでリアルタイムに伝送し、Kirari!により水平解像度12Kの超ワイド映像としてリアルタイム合成。これを江ノ島の洋上に浮かべた全長50mの巨大なワイドビジョンに表示することで、あたかもレースが観客のすぐ近くで行われているかのような世界を実現します。
NTTの木下真吾氏は「これまでセーリング競技では、レース海面が広域に分散されているのが課題でした。江ノ島から葉山のレース会場まで10kmは離れていますし、イチバン近くても1〜2kmの距離があります。5GとKirari!により、セーリング観戦におけるこうした課題を解決していきます」と説明します。
映像は江ノ島だけでなく、東京ビッグサイトのメインプレスセンターに設置された横幅13mの超高解像度LEDにも表示する予定です。
これにより厳しい行動制限の課せられた海外のメディアにも、新しい観戦体験を提供できると木下氏。「コロナ禍で人々が自由に集まれなくなったいま、こうした技術はより大きな意味を持つことでしょう。今回のプロジェクトを第1歩として、ニューノーマル時代の新しいスポーツ観戦の形を創造していきます」とアピールしました。
○水泳、ゴルフでも5G
続いてドコモの古野徳之氏が水泳、ゴルフにおける取り組みを紹介しました。
水泳では5GとAR(拡張現実)を組み合わせることで、来場者の観戦体験をアップデートします。水泳をテレビで観戦すると、選手が泳いでいる映像にワールドレコードの黄色い線が重ねて表示される、といった演出は当たり前になりましたが、これをAR対応のメガネ型デバイスで実現する考えです。
古野氏は「(水泳会場の)東京アクアティクスセンターでは、選手のデータや順位が大型ディスプレイに表示されます。来場者はプールとディスプレイを見比べることになりますが、ARグラスを使うことで、プールだけを見ながら選手のデータ、大会の記録などもチェックできるようになるわけです」と説明しました。
また従来、現地でゴルフ観戦を楽しむような場合、同じホールにとどまるか、特定の選手を追いかけていくか、2つの観戦スタイルがありました。でもテレビなら、別々のホールに挑む様々な選手の様子を同時に視聴できます。
そこでドコモではオリンピックの会場を訪れた観戦者にタブレット貸し出すことで、目の前のプレイとほかのホールの状況を同時に楽しめるようにする考え。マルチアングルで視聴でき、選手の戦績もチェックできると説明しています。
最後に、古野氏は「ドコモでは『瞬速5G』を展開しています。年末には5G用の新たな帯域3.7GHz、4.5GHzを束ねたCA(キャリアアグリゲーション)で最大4.2Gbpsを実現する方針です」と説明。今後もますます5Gサービスに注力していく、と話していました。
なお発表会には、インテルでオリンピック・プログラム・オフィスディレクターを務める松田貴成氏もリモート出演。インテルのテクノロジーはNTTドコモの商用5Gネットワークに利用されているほか、セーリング、水泳のプロジェクトにはインテルのXeonスケーラブル プロセッサを搭載したハードウェア基盤も提供していると説明しました。
近藤謙太郎 こんどうけんたろう 1977年生まれ、早稲田大学卒業。出版社勤務を経て、フリーランスとして独立。通信業界やデジタル業界を中心に活動しており、最近はスポーツ分野やヘルスケア分野にも出没するように。日本各地、遠方の取材も大好き。趣味はカメラ、旅行、楽器の演奏など。動画の撮影と編集も楽しくなってきた。 この著者の記事一覧はこちら

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