本藍染めハウジングを採用したRPヘッドホンのフラッグシップモデルが登場
2024年7月23日(火)12時0分 マイナビニュース
TH1000RP/TH1100RPは、1974年発売のフォステクス第1号ヘッドホン「T50」より改良を重ねてきた全面駆動型平面振動板のRPドライバーを、従来のT50RPmk3/mk4のRPドライバーより大型化した平面振動板を採用している。振動板を挟み込むマグネットを増量し新設計のプリンテッドコイルのパターン形状を採用したのに加え、磁気回路の構成部品も一新して磁束分布を最適化したことで、振動板の不要共振を抑え、鋭いレスポンスでの音の立上がりと立下がりを実現。これにより高感度化と滑らかな周波数特性、優れた過渡特性を同時に達成し、重低音域から高音域まで正確かつ繊細に再生可能とすることで、クリアな音像を明確な定位感で空間に表現できるという。
ハウジングは、ギターの材料で知られるハードメイプルの無垢材を、藍染めで有名な徳島県の阿波藍で染め上げたものを装備。熟練職人の手によりひとつひとつ丁寧に染め上げることで、ハードメイプルならではの木目が美しく現れる深い藍色に仕上げている。木材を痛めない天然のタデ藍のみで作られた「本藍」による染色は、ハードメイプルの硬質で比重が大きく音に余計な色付けをしない特性を生かすことができ、しっかりとした深みのある低音域、クリアで伸びやかな高音域を楽しめるとのこと。オープン型のTH1100RPは、ハウジング開口部にアルミニウム製エッチングパーツを二重に配し開口率と各内部パーツを綿密に微調整したことで、解像度が高く聴き疲れしにくい自然な音場を再現する。
ハウジングのベースプレートやハンガーなどの機構部品にはマグネシウム合金を新規採用し、アルミ比で20%軽量化を図った。さらに回転機構部にゴム製パッキンを採用したことで、余分な振動を極力排除。各部品の細部まで配慮した設計思想により、従来よりいっそう装着感が向上している。
イヤーパッドは、左右非対称形状とすることで装着感を最適化し、低反発クッションと従来比3倍に耐久性を高めたシルクプロテイン製合皮を使用している。ヘッドパッドとヘッドバンドには天然素材のシープスキンを採用しており、使い込むほどに変化する風合いを楽しめる。
内部配線には7Nグレードケーブルを採用。また、硬度が高く耐摩耗性、耐食性に優れたロジウムメッキ処理を施した着脱式コネクタ端子とヘッドホン本体側着脱部接点端子を装備する。
本体のほか、不純物を極限まで排除し伝送能力を高めた7N(99.99999%)グレードの高純度OFC(Oxygen Free Copper:無酸素銅)アンバランス・ケーブル、レザー風ポーチなどが付属する。別売のXLR端子ケーブル(ET-H3.0N7BL:33,000円)でバランス接続にも対応、さらには4.4.mmバランスケーブルを発売予定(ET-TH4.4BL)としている。
主な仕様は以下の通り。
型式:TH1000RP=密閉ダイナミック型、TH1100RP=オープンダイナミック型
ドライバー:RP方式平面振動板
インピーダンス:32Ω
感度:TH1000RP=100dB/mW(暫定)、TH1100RP=96dB/mW(暫定)
最大入力:3,000mW
再生周波数帯域:10〜40,000Hz
本体質量:約420g(ケーブル含まず)
ケーブル: 2m Y型 高純度OFC線(着脱式コネクタ端子/2ピン、ロジウムメッキ仕様)
本体側着脱部:2ピン(ターミナル/金メッキ下地 ロジウムメッキ仕様)
プラグ:Φ6.3 mm 金メッキステレオ標準プラグ