どこでもサイエンス 第137回 自由研究になるかな? グーグルマップで変な山探し

8月15日(水)8時39分 マイナビニュース

ほとんどの日本人は、山のイメージがわきます。それは、日本が、山だらけな国だからなんですねー。ところが、そのイメージは、出身地が違うと、大きく変わることがあります。山にはかなり個性があるからなんです。今回は、そんな個性あふれる山をグーグルマップのストリートビューで見て、ちょいと山研究をいたしますよー。

突然ですが、山の絵って描けますか? いや、描けますよね。上手い下手はともかく、それは、日本に住んでいる人は、山のイメージがしっかりあるからです。日本は山だらけの国ですから、山のイメージがあるんですな。これが、大河の様子といわれたら描けません、黄河やアマゾン、ナイル、ミシシッピなどの大河は、日本の川とはイメージがまったく異なるからです。なにしろ、大型の客船が行きかうのですよ。えーという感じですな。

さて、そんな山ですが、かなーり個性があります。今回は、グーグルマップ・ストリートビューを使いながら、個性的な山を訪ね歩いてみましょー。
○富士山

まずは、個性的な山その一、富士山です。一目で富士山とわかりますな。

富士山は、ご承知の通り、火山です。そして非常に大きく、頂上が際立っていて、優美な姿をしています。これは、同じ火口から何度も何度も、溶岩、噴石、噴煙がでてきて、どんどんまわりに積もって山が大きくなったのですが、こういうのを「成層火山(ストラト・ボルカーノ)」と言っています。成層火山には、富士山と似たものもあれば、そうでもないものもあります。富士山のように優美なものは、溶岩の量が多くて広い裾野を持ち、新しくてまだ削られていないといった条件が必要です。また、新しいということはいつ噴火するかわからない活火山だということも言えるのですな。

富士山と同じ成層火山は、太平洋の周辺などに多数あります。美しい、印象的な山であることが多いですな。成層火山のリストがWikipediaにございます。
○黄山(中国)

中国の山で有名なのが、黄山です。世界遺産でございます。

仙人が出てきそうなこの切り立った山は、花崗岩(お墓につかう御影石ですな)の巨大な岩盤が隆起し、それが風雨によって浸食された結果でございます。富士山のように積もったのではなく、全体がもちあがって、それが削られた結果、ちょっと硬い場所が残ったのがこれなんですなー。

花崗岩は、日本にも(それこそ御影石の語源の六甲山にも)分布しております。六甲山では蓬莱峡といわれるところがあり、ミニ黄山っぽいといえなくもないですな。黒沢映画のロケ地にもなったところです。
○伊吹山

伊吹山は滋賀県の東の方にある山で、新幹線から見えます。

白い山肌が見えていて一見「うわー、山切り崩しているんだな」という感じですが、これは自然に崩落したんですね。そして、白いのはセメントの材料になる石灰岩でございます。

石灰岩は、もともと暖かい海で作られる岩でございます。サンゴなどが降り積もって化石化したものなんですな。それが、海底そのものが動き、地震の元にもなるプレート運動で運ばれ、日本列島に押し付けられて隆起したものでございますな。なんか冗談みたいな話なのですし、実際、ありえないと考えられていましたが、今は定説となっています。実際巨大地震おきているしね。

こうした石灰岩の山は、セメントの材料ということで、秩父セメントの埼玉県秩父にもございます。有名なのが武甲山という山で、埼玉の山の中で、南国気分が味わえるのですな(違)。

ちなみに石灰岩にうずもれると、化石がくずれにくいために、こうしたところは化石の産地にもなります。「石灰岩 化石」で検索すると、化石についての情報がうじゃうじゃでてきますよ。
○阿蘇山

さて、最後に景勝地として有名な熊本県の阿蘇山でございます。最近も噴火しているので、火山として有名です。写真だと「あー、向こうが山ね」と思うのですが、実は、非常に巨大な山の中でして、かつて大爆発をおこして、溶岩が地下から抜けた付近が広範囲にわたってくぼんだ地形なのですね。

こういうのをカルデラといっています。超巨大な火山なのですな。東京付近のカルデラというと、箱根が有名です。あの芦ノ湖は火山の中の湖なんですなー。
○さて、他にも

立山とか、八ヶ岳とか、印象的な山はいろいろあります。海外だとハワイのダイヤモンドヘッドとか、マウナケア、イタリヤやスイスのアルプスも興味深いですな。

山に歴史あり、そしていろいろな事情で今の形になっています。山については、それぞれ資料が結構ととのっていてインターネットでも調べやすいですので、ぜひ身近な山について調べてみてくださいませ。意外な歴史がわかったりするかもですよー。

著者プロフィール
東明六郎(しののめろくろう)
科学系キュレーター。
あっちの話題と、こっちの情報をくっつけて、おもしろくする業界の人。天文、宇宙系を主なフィールドとする。天文ニュースがあると、突然忙しくなり、生き生きする。年齢不詳で、アイドルのコンサートにも行くミーハーだが、まさかのあんな科学者とも知り合い。安く買える新書を愛し、一度本や資料を読むと、どこに何が書いてあったか覚えるのが特技。だが、細かい内容はその場で忘れる。

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